第9話

コミュ障
1,294
2026/05/06 08:15 更新
大塚side







鴇崎
じゃ、俺先に部屋戻っとるから
大塚達宣
ん、わかった




練習が終わってもトキの様子は変わらなかった
ていうか悪化してる
確実に目が死んできとる









荷物を片付けて部屋に戻ると
トキがベッドに仰向けに寝っ転がってた
顔に小川さんに拾ってもらったタオルを掛けて微動だにしない



…死人か?



タオルをとれば涙を一筋流して虚空を見つめてる
大塚達宣
え怖。
鴇崎
タツノリサン、
鴇崎
ヒトトチャントハナスニハドウシタラヨインデショウカ
大塚達宣
…流石にあの態度は俺でも酷いと思ったで
鴇崎
っだよねぇ…泣
大塚達宣
わざとやないねやろ?
鴇崎
わざとであないなことやってたまるか
大塚達宣
ふは、まあそうよな






よかった、いつものトキだ

泣いてんのも、対人関係で悩んでんのも、全部俺は初めて見る
でも根っこはちゃんとトキで、何年も会ってなくとも俺と接する態度が変わらなくてちょっと安心する




鴇崎
なんか小川さんが目の前に居ると話そうとしてたことが全部頭からすっぽ抜けんねんな
鴇崎
どうしよ絶対小川さんから変なやつ認定されてんじゃん
大塚達宣
側から見ればただのコミュ障野郎やしな…
鴇崎
…これまで俺の積み上げてきたコミュニケーション能力が一瞬にしてなくなった気ぃする
大塚達宣
とりま頑張って話すしかないやろ
大塚達宣
地道な信頼から人間関係できとるしな
鴇崎
人柄枠が言うと説得力あんなぁ







鴇崎
今思い返すと俺きもいことばっかやっとって耐えれん
鴇崎
もうなんかむしゃくしゃするから風呂入ってくる
穢れを取りたい
大塚達宣
なんなんお前
鴇崎
今日は許してちょ

 ふざけたことを言ってるけどまだ目は赤く腫れてて、顔もどこか疲れてる


珍しいわがままだって俺ぐらいしかできる奴がいないと考えるとトキが可哀想に思えてくる



大塚達宣
大丈夫?
鴇崎
何が?
大塚達宣
…色々。
鴇崎
だいじょーぶだよ
自分の気持ちは溜め込まない
鴇崎
何よりタツがいるしね
大塚達宣
そっか







…誰にも縋れないよりはマシかな
鴇崎side





脱衣所に着けば1人先に入ってる人がいたらしく荷物が置いてあった





誰だろうと思いつつも扉を開ける





小川智大
……
鴇崎
(なんでよりによって小川さんなんすか気まずい気まずい気まずい気まずいおかしいっていや嬉しいけどそれより絶対小川さん俺と2人っきり嫌でしょもう死ぬんですけど)

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