第12話

一番の悪夢
267
2024/04/10 12:49
(大森Side)
最近、怖い夢を見る。
誰かに追いかけられ、背中を刺され、その瞬間起きる。
こんな夜が大嫌いだ。
大森元貴
大森元貴
はぁ…
あなた
?元貴?
大森元貴
大森元貴
ん…あ、ごめん…ぼーっとしてた
あなた
そっか、
大森元貴
大森元貴
あの…さ
あなた
ん?
大森元貴
大森元貴
今日泊まっていかない?
あなた
え?
大森元貴
大森元貴
僕…あなたの下の名前と一緒に寝たい…
あなた
…いいよ!私も元貴といっしょにいたい!
大森元貴
大森元貴
いいの?
ギュ
大森元貴
大森元貴
ありがとー!
あなた
うわっ笑
寝るのが怖い。
夜が来るのが怖い。
でも…隣に大好きな彼女がいたら、なんとかなる気がする。
あなた
…ふわぁふ
大森元貴
大森元貴
眠たくなった?
あなた
かも、
大森元貴
大森元貴
そろそろ寝よっか
あなた
…うん
あなたの下の名前をお姫様抱っこして、ベッドまで運ぶ。
あなた
え///重いでしょ、
大森元貴
大森元貴
いやいや軽すぎでしょ?
ドサッ



ムギュ
あなた
…へ
大森元貴
大森元貴
ハグして寝る…怖いから
あなた
ふふっwいいよ、大好きだから♡
大森元貴
大森元貴
ん…おやすみ…
あなた
おやすみ。
僕が眠りにつくまで、ずっと頭を撫でてくれた。
彼女の方が年下なのに、なんでこんな”お姉ちゃん”みたいな安心感があるんだろう。
そんなことを考えてるうちに、夢の中に行ってしまった。
また…あの夢。
(あなたの下の名前Side)
元貴の頭を撫でているうちに、私も睡魔が限界まで襲ってきた。
元貴がいるから大丈夫。そう願って眠りについた。
あなた
ハアッ…ハアッ…ゼェ
???
タッタッタッ
あなた
逃げなきゃ…ハアッ
ダッダッダッダッ
グサッ
あなた
!?!?
???
あなたの下の名前ちゃん♡これからずっといっしょだよ♡
あなた
ゔ…ぁ…
グサッ

ザクッ

グサッ
???
俺の中で永遠に生きつづけてネ♡
あなた
っ…!?
あなた
ハアッ…ハアッ…
周りは、見覚えのある寝室。
隣には寝息を立てて眠っている元貴。


今までで一番の悪夢を見てしまった。
あなた
…起きるか、何時か分からないけど
どうかこれがただの悪夢でありますように。
(大森Side)
大森元貴
大森元貴
ん…おはよ
大森元貴
大森元貴
あれ?
隣にいたはずのあなたの下の名前がいない。
なんで?昨日頭撫でてくれていたのに。
ずっといっしょにいたのに。
大森元貴
大森元貴
あなたの下の名前ー?
寝室を出ると、洗面所から物音が聞こえる。
大森元貴
大森元貴
あなたの下の名前?おはよ…!?
そこには、鏡の前で下を向いて過呼吸になっている
あなたの下の名前がいた。
あなた
…あ、元貴おはよ〜
大森元貴
大森元貴
大丈夫!?何があったの…!?
あなた
ん?ちょっと怖い夢見ちゃっただけだよ?
大袈裟だなぁ〜
大森元貴
大森元貴
…ねぇ、前言ったよね、
僕の前では誤魔化さないでって
あなた
…誤魔化してないよ
大森元貴
大森元貴
ほんとに?
あなた
うん、大丈夫だよ!
大森元貴
大森元貴
そう…無理しないでね?
あなた
うん!
バレバレなんだ。全部誤魔化しているのも知っている。
でも…彼女が話せるときに聞いてあげたいから。
もう少し待つことにした。

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