第164話

2日目、突然の訪問者
10,886
2019/07/27 05:02




ランチラッシュが私が食べやすいようにとメニューを組んでくれた。

食べれない時よりかは食べれるようになった。


(どうして急に食べれなくなったんだろう…)


勝己の家では人並みには食べれていたはずなのに。

ランチラッシュの料理を目の前にして、ふと箸を止めた時だった。

『ガチャッ』

ドアが勢いよく開いた音が耳に飛び込んで来た。
あなた

あれ…えっと、どうしたんですか?

いや、どうしても君に…はぁはぁ…
酷く息が切れていた彼は、1つ咳払いをして話を続けた。
オールマイト
聞きたいことがあってね。


あなた

珈琲で大丈夫ですか?

オールマイト
いや、今日は結構だ。長引くような話じゃ…ないと思うし。
あなた

分かりました。

オールマイトが座る席の向かい側の椅子へと腰を下ろすと、オールマイトが少し慌てるように話を始めた。
オールマイト
あぁ、皆が心配してたよ。今日にでも君に会いにいく、なんてクラスで話が盛り上がってたみたいだね。飯田くんも行きたそうだったけど、相澤くんが目を光らしてるからね。飯田くんが皆を説得してたよ。
あなた

そうですか。

オールマイト
うん。後、コスチューム、数日以内には届くらしいよ。早ければ明日とか言ってたかな。
あなた

そんなに早く…ありがとうございます。

オールマイト
うん、今季はまだ修理依頼が例年より少ないみたいでね、ははは。それより、リカバリーガールから聞いたよ。最近、睡眠も食事も取
あなた

オールマイト、

私はオールマイトの目を見つめた。
あなた

そんな前置きを話す為に来たのでは無いですよね。質問があるって。

オールマイト
ああ。唐突に話すのは気まずいかなって思ったんだけど…分かった。
あなた

はい。

オールマイト
本題に入ろうと思う。実は今日、皆が話しているのを聞いてね、
オールマイトの目が照明の光の反射で1度光ったかの様に見えた。
オールマイト
木奥少女はどうして個性を皆に偽ってるんだい?
あなた

オールマイト
確かに動きは俊敏だが、それは木奥少女が身に付けたものだ。個性じゃないよね?
あなた

…駄目でしたか?

オールマイト
いや、えーっと、確かにいい事では無いかな。
あなた

……忌み嫌われるのが目に見えてるからです。

私は真顔だった表情を少し崩して、話を続ける。
あなた

そうなるのが分かってて、皆にさらけ出そうとする勇気なんて、私には持ち合わせていません。

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