〜 蓮 side 〜
ガチャンと亮太が裏に戻って行く。
あれ…、亮太…、怒った…、?
ふるふる、と横に首を振る。
やらかした…もう亮太に顔合わせれない 泣
普段怒らない亮太を怒らせてしまった。
そんなに亮太怒ったら怖いんだ…泣
遥さんが、立ち上がってウロウロして
覚悟を決めると裏に入っていく。
嫉妬して欲しかっただけなのに…、
亮太俺の事嫌いになったかな…。
ー*ーー*ーー*ーー*ーー*ーー*ーー*ーー*ーー*ー
店を閉め、家に帰ってきた。
遥さんでも無理だったのに…、俺…
どうしよう…、どうしよう…
謝って…無理って言われたら…俺…死ぬ…
部屋の隅っこに逃げる。
ため息…、亮太がため息ついた…泣
亮太がキッチンで晩御飯を作り始める。
いつもより声低い…怖い…、
謝るタイミング見失った……どうしよう…
ー
ーー
ーーー
そっと席に座り、ご飯を食べる。
またため息ついた…泣
こくんっ と頷く。
ため息をついて、そのまま亮太が話さなくなった。
なんで…、反省してる、いっぱい反省してるよ…亮太…
ー
ーー
ーーー
あれから亮太が必要最低限の事しか話しかけてこなかった。
怖い…話しかけれない…、
反省してるのに、やっぱり亮太許してくれないんだ…泣
亮太が背を向けて寝る。
嫌だ…寝ないで亮太…仲直りしたい…
グイッと、亮太の服を引っ張る。
ため息をついて、亮太が起き上がって俺の方を向く。
亮太が両手で頬を包んで額を合わせてくる。
亮太の目を見る。
亮太が親指で涙を拭き取ってくれる。
亮太の腕枕で、亮太に抱きついて、寝た。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。