コンコン
ノック音がし、リリィは顔を上げた。
と無表情で言うと、彼女の兄…
リドルが入ってきた。
彼はそう言うと、彼女の部屋に
置いてある椅子に腰掛けた。
そう彼は問いかけるが、
彼女は黙って俯き続ける。
兄はそう零すと、妹を
真っ直ぐ見つめた。
名前を呼ばれても、彼女は顔を伏せたまま
目を合わせようとしなかった。
デュースは何かを堪える様に下を向き、頷いた。
彼の大親友、エースとグリム、そしてユウが来る迄。
グリムは奇声を発し、その場から飛び退いた。
何故なら、すぐ近くから彼女の声が聞こえたからだ。
リリィはもたれかかっていた壁から身を起こし、
彼等4人を見ながらそう言った。
彼女は呆れた様に目を細くし、訂正した。
場の空気が変わったのを見て、エースは
瞬時に自分が失言してしまったのを悟った。
ユウが嗜めると、エーデュースも一緒に笑った。
そんな空間が、リリィは………
ただただ羨ましかった。
鏡舎の方へ向かうリリィの後ろ姿は、
強がっている様で何処か寂しげだった。

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!