第3話

episode.2
418
2025/08/02 11:00 更新
コンコン

ノック音がし、リリィは顔を上げた。
リリィ
リリィ
どうぞ
と無表情で言うと、彼女の兄…
リドルが入ってきた。
リドル
リドル
失礼するよ
彼はそう言うと、彼女の部屋に
置いてある椅子に腰掛けた。
リドル
リドル
リリィ、ボクが何で来たか
分かっているよね?
そう彼は問いかけるが、
彼女は黙って俯き続ける。
リリィ
リリィ
リドル
リドル
分からないようだね
兄はそう零すと、妹を
真っ直ぐ見つめた。
リドル
リドル
お母様にも何度も言われている
だろう?ボクの真似をするなって
リドル
リドル
何回言われたら分かるんだい?
リドル
リドル
ねぇ、リリィ
リリィ
リリィ
名前を呼ばれても、彼女は顔を伏せたまま
目を合わせようとしなかった。
リドル
リドル
………
デュース
デュース
あ、寮長
デュース
デュース
お帰りなさい…
デュース
デュース
ローズハート先p((
リドル
リドル
今その話を出さないでくれるかな
デュース
デュース
…ッはい
デュースは何かを堪える様に下を向き、頷いた。
彼の大親友、エースとグリム、そしてユウが来る迄。
エース
エース
お前さぁ、何してんの?
グリム
グリム
オマエらしくないんだゾ
ユウ
ユウ
悩みあるんでしょ?バレバレだよ
デュース
デュース
…そ、うだよな
デュース
デュース
実は……
ユウ
ユウ
へぇ、リドル先輩の妹さんか
ユウ
ユウ
私以外に女の人っていたんだ…
エース
エース
女子生徒って珍しいよな
デュース
デュース
確かに…
どうして入学出来たんだろうな?
リリィ
リリィ
入学試験だよ
グリム
グリム
お゛ゎっ!?
グリムは奇声を発し、その場から飛び退いた。
何故なら、すぐ近くから彼女の声が聞こえたからだ。
リリィ
リリィ
知らないのかい?NRCの入学試験の事
リリィ
リリィ
年にたった1人だけ、
筆記試験での入学が許されるんだ
リリィはもたれかかっていた壁から身を起こし、
彼等4人3人と1匹を見ながらそう言った。
ユウ
ユウ
どんな事するんですか?
リリィ
リリィ
そうだね…筆記は勿論、
実技や面接の時の態度も見られるよ
エース
エース
すっげぇ倍率高いって聞いた事あります
エース
エース
40倍ですっけ?
リリィ
リリィ
43万倍だよ
彼女は呆れた様に目を細くし、訂正した。
デュース
デュース
それで、去年の合格者が
ローズハート先輩だったって事っすか?
リリィ
リリィ
そういう事だよ
エース
エース
つまり、頭良いんすよね。
どうして学年主席じゃないんですか?
場の空気が変わったのを見て、エースは
瞬時に自分が失言してしまったのを悟った。
エース
エース
あ、すみません
エース
エース
プライバシーの侵害ですよね
リリィ
リリィ
…気にしていないよ
グリム
グリム
リリィはやっぱあの
怒りんぼリドルと違って優しいんだゾ
ユウ
ユウ
こらこら、そういう事言わないのw
ユウが嗜めると、エーデュースも一緒に笑った。
そんな空間が、リリィは………

ただただ羨ましかった。
リリィ
リリィ
もっとお兄様に似せなければ
エース
エース
?…何か言いました?
リリィ
リリィ
いや?何も
リリィ
リリィ
ではボクはそろそろ行くよ
鏡舎の方へ向かうリリィの後ろ姿は、
強がっている様で何処か寂しげだった。

プリ小説オーディオドラマ