あなた side .
ガチャリ と呑気な音を鳴らして
玄関を開ける .
普通の一軒家の扉 、 普通の内装 、
そして帰ってきた時ハグしてくれたお姉ちゃん .
私はずっとそれで満足していたのに 、
義兄達は嬉しく思わなかったのか 、
今まで流れでプレゼントしていた
アクセサリーや私の好きだと言った花が
花瓶の中で眠っていた .
大きく欠伸を漏らせば
後ろに居たライ兄とカゲツ兄が
「 可愛い 」 と賑やかにする . とても煩い .
玄関からリビングへと繋がる廊下を
テクテクと歩き 、 扉を開ける .
そうすれば二人がハグしてくる 、
いつもの事だ .
毎日のようにしているこの会話に
なぜ飽きないのか疑問に思う .
お風呂場からシャワーの音が聞こえる 、
多分お姉ちゃんが入っているんだろう 、
この家には私と姉と義兄達しか居ない .
再婚したあの二人は今出張に行っている
らしく 、 私は家の事を義兄と姉に
任している .
まぁ私はそのおかげで
勉強に専念できているんだけど .
急に左胸を抑えて悶絶し始めた
ロウ兄を放ってリビングに荷物を置く .
「 よいしょ 」 とスクバから参考書をだし
机に大きな音を鳴らして叩きつける ( 比喩 )
そうすれば後ろから
声を掛けられるのは想定済みである .
お風呂上がりで
長い髪に水がまとっている 、 色気がある .
お風呂上がりで頬が染まっている 、 可愛い .
ダボッとした長袖の寝巻き 、 オシャレ .
全てが完璧すぎるお姉ちゃんからのハグは
疲れが染み渡っている体への特効薬である .
ハグをしながら互いを褒め合う 、
いつも通りの習慣 .
それから十数秒経った頃だろうか 、
お姉ちゃんが私から離れ 、
優しく微笑んで言った .
𝐧𝐞𝐱𝐭 … ☆ × 8 ♡ × 8













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。