「その円の真ん中に立ってみろ」
シルラが杖(?)で庭の地面に魔法陣を描いた。
シルラの肩あたりに届きそうな長さの杖だ。
シルラの杖は先端がかき氷のような形をしていて、
いちごシロップをかけたような色をしていた。
柄のようなところはブロンズ色だ。
(かき氷が好きなのかな)
魔法陣の真ん中に立つと、シルラが言った。
「シュタープと言ってみろ」
「シュタープ?」
「なぜ疑問形なんだ、ちゃんと言え」
苛々したようにシルラが言った。
「シュタープ」
ノアがそう言った瞬間、ノアの手にノアの身長くらいの長さの木でできたような杖が現れた。先には赤い菊の花が控えめに咲いている。
「お前...っふふっ花か...っふふふっ」
シルラが耐えられないという風に笑った。
ノアにはシルラが言いたいことがわかる。
男なのに花か、可愛いな、といったところだ。
別に花が特別好きという訳でもないのだが。
一瞬シルラについて考えをめぐらして、気がつくと杖は無くなっていて、ノアの目の前には代わりに小さい女の子がいた。
すらんぷぅぅぅぅぅぅぅ
あああああああああああああああああああああああああああ
こんな時はさねぎゆ
ふふははははははははははは
冬休み 親父がうるさい 早く寝ろ
父親の 陰謀論は 聞き飽きた
冬休み プレゼン準備 終わらない (字余り)












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!