第21話

番外編!
1,085
2023/01/11 10:15





_________人?














気付けば、周りには人が横たわって居る。







少し驚いた俺は、其の人達の様子を見る為に駆け寄り屈む。





大丈夫か、と声を掛けるも返答は無い。










何か足に冷たい感覚がした。

何かと思って見れば、










俺の足にはべったりと赤い液体が付いていた。









真逆と思って其の人を見る。












見たが其の人の腹は、もう既にばっさりと切られ、無惨に成って居た。









何故…






両手で其の人を抱えようとする。






其の時、足元でキン 、と金属が落ちる音がした。














足元に落ちて居たのは、











刀。



刃には血が滴る。





確かに先刻まで何かを握って居た感覚が未だ右手に残って居る。









俺 が …
 







俺 が …?









俺 が殺 し た …?







俺が、
    ──────────────────────────
       ────────────────────
福沢 諭吉
福沢 諭吉
……!!
俺は横に在る時計を見る。
<現在時刻 4:30 .









福沢 諭吉
福沢 諭吉
……………はぁ、、
……最悪の初夢だ、。
  

今日は1月10日、
新年が明けてから十日目。
今更乍今日新年初めて夢を見た、が…














未だ流石に早いが、もう一度寝る気にも成らないので起きる事にした。
起き上がって、布団を綺麗に3つ折りにする。
各々を積んで、部屋の隅へ。
然して朝食を作る。
基本朝食は白米に焼き魚、青菜の浸しに豆腐の味噌汁。
牛鍋は好きだが、月に1回程食べるか食べないか。
何時も通り作って、何時も通り食べる。
食べ終わったら新聞に目を通す。
其の後出社用の服装に着替え、自分の社員寮部屋の鍵を掛ける。
此処迄本当に何時も通りの生活。
此れを世間一般、"ルーティーン"と呼ぶのだと思う。
然し何故か心が落ち着いて居無い。
矢張り朝見た初夢、だろうか。
俺は又はぁ、と溜息を付き、家を後にした。















と云っても未だ6:30、出社には早過ぎるので外を散歩する事にした。
未だ外は薄暗いが、此の時間の散歩も悪く無いな、そう思う。



 


散歩の途中には一匹の三毛猫を見付けた。
個人的に猫は好きな為、こっそり懐に忍ばせて居た煮干しを見せて見る。
然し、其の三毛猫は煮干しを見る也素早く垣根の方に逃げて仕舞った。
矢張りまたか、
そう思い煮干しを片付けようと思ったが、垣根の方からガサガサと音がする。
何かと思えば、先程の三毛猫ともう1匹違う三毛猫が走って来た。
餌を分け合う為に連れて来たのか、
もう1つ煮干しを出さなければ。


そう考えると、自然と口から笑みが零れる。
2つの煮干しを咥え、少し此方を見た猫2匹は又垣根の方に走って行った。
まるで「有難う」と云って居る様に。
俺は腕の腕時計を見る。
猫に遭遇する前も歩いて居たので、針はもう7:30を指していた。
辺りもすっかり明るく成って居た。
玉には何時も依り早くても良いだろう、
そう思い足を探偵社に向けた。













____________夕方。


今日も平凡な1日だった。








______と終わりたい所だが、矢張りそうは行かなかった。
彼のあの初夢の所為か、今日は皆の様子が少し違う。
何処か鏡花はそわそわ、と云うか何か楽しみそうだ。其れに、敦や乱歩は朝からずっと可笑しい、挙動不審なのだ。
何でかと不思議に思うも、全てが初夢の所為だと思ってしまう。



……忘れよう。
こう心に決め乍、国木田に終業後来て欲しいと頼まれて居た場所に行く。
場所は何時もと変わらない、探偵社のドアを開ければ一番に入る社員が仕事をする場所。


然して、部屋のドアを開ける___








福沢 諭吉
福沢 諭吉
…何をしている?
何をして居るのだろう。
社員が全員集まって何かを囲んでいる。
又、鏡花と与謝野は器、の様な物を机に並べている。
探偵社
!社長!
全員が此方を向いて「社長、」と云うので何が有ったかと内心少し心配に成る。
国木田独歩
国木田独歩
お疲れ様で((
乱歩さん
乱歩さん
社長!、
乱歩が国木田の言い終わる前に口を挟む。
然し国木田は受け入れて居る様子、





乱歩さん
乱歩さん
ハッピーバースデー!
探偵社
誕生日、御目出度う御座います!

福沢 諭吉
福沢 諭吉
…!
乱歩さん
乱歩さん
社長さー、良く分かってないでしょ?
乱歩さん
乱歩さん
今日は1月10日、社長の誕生日 。
乱歩さん
乱歩さん
自分の誕生日位気にしてよー!


…そうか、今日は1月10日、
俺の誕生日、
福沢 諭吉
福沢 諭吉
俺、を祝って呉れた、のか?
与謝野晶子
与謝野晶子
そうだよ社長、ほら、今日の夜は皆で牛鍋だよ!
(なまえ)
あなた
ほらほら座って下さいよー!
あなたの下の名前や与謝野に云われるが儘、用意された席に座る。
真ん中に置かれた鍋は、もう既にぐつぐつと火が通って来ていた。
太宰治
太宰治
ねえ国木田くん、もう取っていいー?
国木田独歩
国木田独歩
お前は待て!!!
宮沢賢治
宮沢賢治
牛肉…美味しそうですねぇ…
谷崎ナオミ
谷崎ナオミ
兄様の作った牛鍋、美味しそうですわぁ、♡
谷崎ナオミ
谷崎ナオミ
ねぇ、兄様、♡?
谷崎潤一郎
谷崎潤一郎
ち、違うよナオミ、此れは作ッたの僕だけじゃなくて、
中島敦
中島敦
社長、鍋取られますか?
福沢 諭吉
福沢 諭吉
、ああ。頼む。
中島敦
中島敦
、はい、!
泉鏡花
泉鏡花
此れ、牛肉?
与謝野晶子
与謝野晶子
そりャあ牛鍋だからねェ。
牛肉だよ、
嗚呼。



中島敦
中島敦
はい、之で大丈夫ですか?他に欲しい具材とか…
福沢 諭吉
福沢 諭吉
否、大丈夫だ、
有難う。
中島敦
中島敦
!いえ、そんな、



嗚呼。














何て良い日だろうか。



国木田独歩
国木田独歩
皆取ったか?
乱歩さん
乱歩さん
ねえー、僕もう食べたいんだけど?
待てないー!
国木田独歩
国木田独歩
乱歩さん、もう食べられるので最後にあれだけ…
太宰治
太宰治
よし、せーの!!




探偵社
社長何時も有難う!!
福沢 諭吉
福沢 諭吉
…、!



福沢 諭吉
福沢 諭吉
皆、
態々わざわざ有難う。
福沢 諭吉
福沢 諭吉
腹が減って居るだろう、食べよう。
宮沢賢治
宮沢賢治
はい、頂きます!!
乱歩さん
乱歩さん
あ、僕も!頂きます!
泉鏡花
泉鏡花
私も…
与謝野晶子
与謝野晶子
はは、皆食べな!お代わりは沢山有るよ!
太宰治
太宰治
国木田くんの全部食べようかな〜♪
国木田独歩
国木田独歩
止めろ太宰!!!









与謝野晶子
与謝野晶子
珠には、こう言うのも良いだろ?
福沢 諭吉
福沢 諭吉
……まあな。
与謝野はふ、と笑って自分も鍋を取りに行った。











_________後日、社長室にて。


春野 綺羅子
あら?
社長、其れ此の前社員の皆が社長に選んでた万年筆じゃないですか!
春野 綺羅子
如何です?其れ。
福沢 諭吉
福沢 諭吉
……。





  …………使いやす




















作者
作者
社長!誕生日おめでとうございます!!!!!
作者
作者
1日遅れたのは…時間が無かったのと書いてたら寝落ちしましたね。、はい。
作者
作者
其れに関してはー、
作者
作者
誠っっっことにすみませんでしたあああああああああぁぁぁ!
作者
作者
姐さんのも書けなかった事を併せて謝罪…
作者
作者
姐さんも誕生日おめでとうございます!!!
作者
作者
因みに社長は社員寮か分かんないけど許して下さい((
作者
作者
長くなったので、、
作者
作者
ここまで見てくれた皆様ほんとにありがとうございます…
作者
作者
ではまた!

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