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第1話

いち
497
2023/02/07 14:07
やめて………
親戚の人
もうあんたなんて知らない!どっか行って!
やめて……
親戚の人
この子気持ち悪い。家んちでは引き取らないわよ。
何軒も何軒も親戚の家を転々とした
親戚の人
今日もご飯は知らないからね
衣食住全てが無かった
そのせいで学校でも
クラスの人
服臭っ!!近寄らないで!
クラスの人
おい!貧乏!
すぐにいじめが起きた。
クラスの人
お前親に捨てられたのってホント?w
クラスの人
親死んだらしいよw
死にたい……
死にたい……
でも
死ぬのが怖い
だから私は今日も家出をした。
公園で頭痛薬を何十粒も飲もうとした
手にめいいっぱいの薬を広げ、
マスクを下ろし、
口を開ける
慎太郎
あれ?あなたちゃん?
あなた
え?
目の前に現れたのは、
慎太郎
何手に持ってんの?
まだお母さんもお父さんも弟も居た時代の近所にいた慎にぃちゃんだった
あなた
見せません。
私はハッとして手から薬が零れないようにキツく拳を握った。
マスクを上げ、薬を鞄の中に隠しながら、鞄の中にそっと零した。
慎太郎
あなたちゃん?なんかあった?
ごめんなさい慎にぃちゃん。
今凄く辛くて死にたい。
そんな事言ったらどんな顔されるだろうか
あなた
慎にぃちゃん。ごめんなさい。
とりあえず走って逃げた。
今の慎にぃちゃんは昔とは違う。
アイドルとして人を笑顔にさせてる。
そんなキラキラした人に今の私を見せたくない。
「助けて」

その台詞は言葉に出なかった。

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