悠馬にキスされながらの温泉は
すぐに逆上せそうなほど熱くて
頭がぼーっとしてくる
背中に回された手で腰のラインを
なぞられるとビリビリとした
痺れにも似た何かが駆け上がってくる
全身を撫で回すように這いまわる悠馬の手を
ビクビクと体を震わせながら掴むと指を絡ませて
また熱いキスが降ってくる
大(だめ…こんなの…)
(頭…まわんな……)
グラリと傾く大飛の体を抱き寄せる悠馬
頬に口付けて首筋に一つ痕をつけた
大飛を抱き上げて部屋に戻ると
布団に寝かせてその横に自分も横になる
小さく聞こえた声が返事をしているみたいで
悠馬は微笑みながら優しく髪を撫でた
口いっぱいに料理を詰め込んで
美味しそうに食べる大飛
料理に夢中になって食べる姿は
小さい子どもみたいで可愛らしい
悠馬はそんな大飛の姿を頬杖をついて見つめる
得意気に一口ずつ悠馬に料理を運ぶ大飛
そんな姿も可愛くて悠馬は
されるがまま大飛に食べさせてもらった
悠(2人で過ごす時間が)
(ずっと続けばいいのに)
そんなことを考えながら
料理を楽しむ大飛を眺めていた
旅館を出た2人は駅に向かう途中で
お土産屋さんに立ち寄った
大飛が手に取ったのは温泉街の
マスコットキャラクターの小さなぬいぐるみ
大飛と並んで店内を見回る悠馬は
ある看板が目に入った
2人は陶芸教室に参加することにした
大飛の目の前には歪な形のマグカップのようなもの
地団駄を踏む大飛は先生に手伝って
もらいながらなんとか形にしていく
チラッと悠馬の方を見ると綺麗に
作り上げられたマグカップ
拗ねたように唇を尖らす大飛
自分の作ったものを見ると
悠馬のと比べても劣って見える
先生『おふたりは仲が良いですね?』
『ご兄弟ですか?』
先生『そうですか!失礼しました!』
先生『では、記念にお互いの名前を入れるのはどうですか?』
悠馬が大飛に話しかけると大飛は
顔を下にして俯いている
顔を覗き込むと顔を真っ赤にして
悠馬の突然の告白に驚き固まっていた
大飛は紅い顔をしながら
悠馬の名前を刻んだ
先生『焼き上がりは来週ですので、
郵送で送りますね』
どんなふうに出来上がるのか
わくわくしながら家に帰る2人
電車での帰り道案の定大飛は寝てしまったけど
悠馬はこんな旅も悪くないと心から思った
レオ『にゃ!』
レオ『にゃ…?』
大飛が買ってきたぬいぐるみを
レオに見せると耳をピンと立てて
目をきらきらさせるレオ
レオ『にゃ~!』
レオはぬいぐるみを咥えて走り回る
そんなレオを悠馬と並んで見ていたとき
元気よく帰ってきたあつきの
手にあるのは2枚の紙切れ
がばっと抱きついてきたあつきに
ぎゅうぎゅうに抱きしめられる大飛
大(明日は遊園地か~)
(楽しみ~!!)
悠馬とあつきに取り合いされながら
大飛はそんなことを考えていた












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!