あの兄弟が謝った日から、
一層懐かれた。
授業中も。
昼休みも。
放課後も。
あれ、これ私、
そんまま破滅するくね?
という私の危機感を無視するかのように京極兄弟は話しかける。
心の距離感的には友人スタンスで私もなってきたため、
ここで突き放すのは私の心もしんどい。
いい感じに距離を取りながら過ごさないといけない。
1週間後
普通に学校へ登校していたその日に運命は動き出した。
鼓膜が破れんばかりの黄色い悲鳴が校門を通る数メートル前で聞こえた。
何だと校門を通ると見覚えがある白のリムジンが。
目立たないように人集りの外側から生徒玄関まで行く。
あともう少しというところで妨害は入った。
振り向くとこちらを笑顔で見ている奏さん。
その脇には誠一郎さん、鏑木さん。
三人のもとへ歩いていく。
理桜がこの学校に入って、
かつ、京極兄弟が転校してきたから…?
このゲームでは京極兄弟の兄、尊人さんと
奏さんは異母兄弟なのだ。
少し複雑な話になりはするのだが、
奏さんの父親である朱雀俊哉は
財閥の代表といえ女好きだった。
昔通っていたキャバクラのキャバ嬢と恋に落ちた。
2人が別れた後にその女性との間に子を授かった事が発覚した。
それが京極尊人。
その後、正式に結婚をし産まれたのが朱雀奏。
尊人さんは現在は育ての父親がおり、
家族関係は良好だったはず。
奏さんの母親、朱雀麗華さんは父親が一筋ではないことに日々悩み、
自身の子供が彼のようにならないようにと王子の英才教育を始めた。
その賜物か奏さんはThe王子と言わんばかりの性格に育った。
別に俊哉さんは悪い人ではないのだ。
実際に人当たりはめちゃめちゃいいし。
尊人さんを授かったと知った時は、
自分は立場上育てる事は出来ないが、責任を取るためにお金の援助はしていたらしい。
そういう設定ではあった。
そして今。
ストーリーが進むきっかけは
咲田理桜の母親がなくなり借金が残ることからだ。
理桜の母親は俊哉さんの初恋の人だったはず。
だから昔の初恋の人の娘を助けるために、
奏さんが代わりに様子を見に行くというのが二人の出会いだ。
そして奏さんは恋に落ちる。
これが奏さんの初恋だ。
もしかしたら私が知らない所で2人は出会い、もう恋に落ちているのかもしれない。
そして、尊人さんも同じだ。
尊人さんも理桜に恋心を抱いていたから転校してきたのかも。
しかしいくつか疑問が残る。
京極兄弟の行動だ。
理桜とはほとんど喋っていない。
なぜ?
その後、私は奏さんからの頼みで理事長室に連れて行った。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。