~らんside~
俺は今日は''あの人達''に勉強を教えてもらう為に朝早くから学校に来た。
そして、休憩として屋上に居たら伊礼さん........伊礼あなたさんが来た。
彼女は色々な人から嫌われている.....。
全ては彼奴のせいなんだけど.....
俺は伊礼さんのいい所をいっぱい知っている。
人の為に積極的に行動する子。
そんな子が____
そういう所が優しいんだよ.....
だから俺も、今も伊礼さんを助けることが出来ない......
怖くて動けないから.......。
ほんと、俺も伊礼さんを見習いたいよ.....。
違うんだよ.....。伊礼さん.......
俺は優しくなんかない......。
優しくないからこそ今も君を助けることが出来ないッ........
君の方が優しいんだよ.....。愛想もいい人だよッ.....。
だからさ________
俺''も''好きになっちゃったんかな......
好きな人も助けることが出来ない俺は本当にッ.....最低だよッ......
暫くの間沈黙が続いた.......。
その時「ガチャッ」と扉が開く音がした。
!!!
この人が来るってことは.....俺、休憩しすぎた.....?
伊礼さんと同時に口を開いた。
というか伊礼さんて紛らわしいよな......
この人は伊礼ないこさん。
さっき俺に勉強を教えてくれてた1人!
そしてあなたさんを信じているお兄さん!
そう言って、俺が居たら気まずそうだったからその場を後にした____。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!