卵がゆをしっかり完食した僕は 、ずっと気になっていたことを聞いてみることにした
やはり … というか当たり前だけどエミではない
でもものすごく似ているな …
お、同い年 …!?
嘘でしょ 、まだ高校生くらいかと思ってた …
ちょっと拗ねたようにほっぺを膨らます
いや、子供にしかみえない …
いきなり呼び捨てなんて 、女の子耐性0の俺には難しすぎる
なんとか説得して 、慣れるまでは月ヶ瀬さん呼びで勘弁してもらった
きっとあれは 、僕の命が削られた痛みだろう
あのコスモスが生き返ったとして 、僕の命はどれだけ削られたのだろうか
心配させないように嘘をついた 、
悲しそうな顔を見て思い出した
彼女から助けてもらうのは 、これが初めてではない
僕が自殺しようとしたのを 、助けてくれた
あれは夢だと思っていた
エミが俺を止めてくれたのだと思っていた
でも違う
彼女にはちゃんと名前があるし 、この世界に存在している
だとしたら … 二度も助けてくれたからちゃんとお礼を言わないと
しまった 、と思った
どうやらあれはやっぱり夢の話だったようだ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!