第50話

第三十章「天国への対抗策」
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2022/11/07 11:14 更新
???
「ごきげんよう、リィナ・スカーレット
どうやら随分とお疲れのご様子で……………」
そんな声が聞こえた。
リィナ・スカーレット
「ッ……………!?」
私は声がした方へ向き、瞬時に構える。
そこには謎の男が十二人の手下と共に歩いてきていた。
あれ、十二人の手下連れてる人って………。
???
「おっと、そんなに警戒心を剥き出しにせずとも………
僕は別に君を殺しに来た訳じゃない」
リィナ・スカーレット
「…………じゃあ何しに来たの」
私は構えを解かずに言った。
そーいうのが一番信じられないんだよね。
???
「そうだな……今のうちに君と顔見知りになっておきたくてね
……『天国』への対抗策としてね」
リィナ・スカーレット
「…………知らない人に早々教えるとでも?」
対抗策ってのは何か知らないけどさ。
???
「いやいや、『天国』へ行く方法は知っているさ
その対抗策となり得るのだ、君が、君自身が」
リィナ・スカーレット
「は…………?私、が………?」
え、どういう事?
私が『天国』への対抗策となり得るとは……?
淵神 霊喜
「私の事は知ってるね?
神政統一国家アテネード連邦大統領、淵神 霊喜
彼らは僕の従者、十二神官達だよ」
リィナ・スカーレット
「…………ええ、知ってますよ」
いや、別に知ってるんだけどさ。
敵の大将が敵である筈の私に干渉してくるとは……‥如何なものかと。
まぁ、大丈夫だからこそ干渉して来てるんだろうけどさ。
淵神 霊喜
「なら話は早いな………
私らの元に来てもらおう」
リィナ・スカーレット
「……………へ??」
え、ちょ、え?
それは私に寝返れと言ってるのか、もしくは人質とかそういう系か。
淵神 霊喜
「君を使って、私も天国へと到達するのだ
そうすればエルミナを止めれる

君からしても悪い話じゃ無いだろう?」
エルミナを止めれる………。
リィナ・スカーレット
「そもそも………何で私なんです?対抗策だったら私なんかよりカイ兄とかリィーシェとかの方がよっぽど対抗策なり得るというのに」
私は若干顔を顰めながらそう言った。
そう、そこが問題なのだ。
私なんかよりもカイ兄やリィーシェの能力の方がよっぽど強い。
対抗策であれば強い能力の方が余程対抗策なり得るというのに。
淵神 霊喜
「『新しいもの』を生み出すには吸血鬼の肉体が必要なのだ
この時点で適任がスカーレット家に縛られる
そして………君の幻想を操る程度の能力を使い、平行世界の能力を疑似的に再現出来る
だから君が適任なのだよ」
嗚呼………成程、納得した。
リィナ・スカーレット
「成、程………」
淵神 霊喜
「分かって貰えたんなら何より
さ、大人しく従ってもらうよ」
リィナ・スカーレット
「…………嫌だ、と言ったら?」
流石に拒否したら戦闘になる、とかは無いよね?
淵神 霊喜
「君は断れない
そういう運命だからね」
リィナ・スカーレット
「運命……?」
この人はレミィ姉みたいに『運命』の事を把握してるとでも言うの?
淵神 霊喜
「レミリア・スカーレットの『運命を操る程度の能力』はご存知だろう?
私はその強化版『運命を我が物とする程度の能力』を持つからね
初めから決められた運命を捻じ曲げ、私に有利に傾くようにする
限度はあるが、使い勝手の良い能力だよ」
リィナ・スカーレット
「運命捻じ曲げるって………概念は何処行ったんだよ………」
幾ら神様とはいえ概念は守ろうよ………。
淵神 霊喜
「限度はある、と言っただろう
私の能力を持ってしても刀々神の世界を書き換える程度の能力には及ばぬ………
取り敢えず、君は私らの元に来る事になる」
そりゃカイ兄のあの能力は規格外でしょうに。
ただあれはおいそれと使って良いものでは無いからね。
リィナ・スカーレット
「…………はぁ、分かりましたよ」
今回ばかりは仕方無い。
淵神 霊喜
「御協力感謝するよ」
直後、十二神官の数名が私の手足を縛って、担ぎ上げた。
リィナ・スカーレット
「…………わざわざそんな事する必要あります?」
せめて自分で歩かせて欲しいものである。
淵神 霊喜
「重要な鍵なんだ、逃すと厄介だ」
リィナ・スカーレット
「逃げませんよ」
そもそも逃げ切れる気がしないからね。
淵神 霊喜
「だとしても、だ
安全装置みたいなものさ」
リィナ・スカーレット
「安全装置、ですか」
いっその事魔法とかで眠らせてくれた方が楽なのに。
淵神 霊喜
「…………此処だ
アテネードの出張拠点
君達が争っている間、此処で身を潜ませて貰っていたよ」
洞窟の中には灯りが灯っていた。
リィナ・スカーレット
「わー…………」
てかこんな所があったんだ………。
それに出張拠点って事はちゃんとした拠点が何処かにあるって事だよね。
淵神 霊喜
「……………君、反応が棒読みだと誰かに言われたりしなかったか?」
リィナ・スカーレット
「よく言われますよ〜。………てか私を連れて来て何するんです?」
実験、とかじゃ無いよね?
淵神 霊喜
「『天国の時』まで牢に入っていてもらおう」
リィナ・スカーレット
「………………はいはい、分かりましたよ」
また  ・   ・牢ですか。
淵神 霊喜
「連れて行け」
???
「御意」
私を担いでいた十二神官の二人がそのまま私を奥の牢へと連れて行った。
リィナ・スカーレット
「(…………牢とか懐かしい気がしますなぁ、昔良く拷問の時に入れられて捨てられるまでまともなご飯とか貰えなかったのを思い出しますなぁ………)」
あの時は、本当に苦しかったよ。
それこそ“死にたい”と強く願う程に。
???
「入れ」
片方の人が促す。
リィナ・スカーレット
「はーい」
私は牢に入る。
???
「……………」
鍵をかけられて、二人で監視される。
リィナ・スカーレット
「(厳重態勢過ぎでしょ………というか水蓮何処にあったっけ)」
一応簡易空間の中に仕舞っといたけど取られて無いよね?
???
「……………」
リィナ・スカーレット
「(暇………と言いたいけど先ずは此処がどんな作りになってるか確認しときたいな………いや、流石に監視されてるし何も出来ないけどさ)」
牢の中って暗いから兎に角怖いんだよね………。
こう、心臓がギュッと締め付けられる様な感覚を覚える。
でも今は兎に角眠い。
ここ最近まともに眠れて無かったから………暗いのは怖いけど眠いという方が強すぎて困る。
???
「………………何も聞かないのか」
リィナ・スカーレット
「え?」
急に!?
???
「俺らについて何か聞いたりはしないのか」
リィナ・スカーレット
「あー…………聞いちゃいけない気がして?」
私は苦笑しながらそう答える。
この人達意外と良い人………なのかな?
???
「ふっ、まぁいい
聞かないのなら好きにしろ」
リィナ・スカーレット
「はーい」
私は再びボーッとし始める。
???
「……………………」
リィナ・スカーレット
「………………」
兎に角、リィーシェ達と連絡取れれば良いんだけど………流石に無理だよね。
???
「……………………やる事ねぇな」
???
「そうだなぁ」
監視の二人は二人で会話をし始めていた。
リィナ・スカーレット
「(そういえばリィーシェ達大丈夫かな………まぁ、多分大丈夫だけど)」
ちゃんと休んでれば良いけど。
………………………………
どれ程時間が経ったか
ご飯は渡されるもののそこまでいい物では無く、見張りの十二神官さん達も順番に変わっていった。
リィナ・スカーレット
「(人は変わるけど話はしないし………まるで昔に戻ったみたいだよ)」
私は無表情で自身の魔力で虚空に絵を描いていた。
休んだお陰で魔力は完全に回復したし、牢の中ではずっと手札について考えてたし。
兎に角恐怖が精神を蝕まない様に。
何かをしていないと恐怖が精神を蝕むから。
???
「………………どうやら、『時』が来たみたいだねぇ」
淵神 霊喜
「見張りご苦労、コイツを出せ」
そう言った直後、牢が開く。
リィナ・スカーレット
「(『時』………?って事はめちゃくちゃ時間経ってる事だよね!?体感的には五時間位だと思ったのに…………)」
余りの暗さに体感時間がブレブレである。
淵神 霊喜
「出ろ、いよいよエルミナが動き出した」
リィナ・スカーレット
「…………因みにどれくらい時間経ちました?」
一応聞いておこう。
淵神 霊喜
「3日だ
今晩、『場所』に奴らは現れる………」
リィナ・スカーレット
「デスヨネー…………体感時間が狂い過ぎてますがな…………
それで?私は何をすれば良いんです?」
暗いと体感時間ズレるんだなぁ。
いや、今回ばかりはズレてるって範疇じゃ無かったけど。
淵神 霊喜
「…………あの後色々と調べてみたのだが、『天国』に対抗するにはお前と刀々神の力が必要だ
正確には、刀々神が『天国』に到達する事だ………」
リィナ・スカーレット
「カイ兄、が………?
それって、どういう………」
ちょ、理解が追いつかないです。
淵神 霊喜
「お前を『鍵』として、刀々神が『天国』へ到達し、坂越と同程度の力を得させる
リスクは大きいが、後処理は私達がやる」
リィナ・スカーレット
「そりゃリスクは大きいでしょうね…………分かりましたよ」
私は“はぁ”と溜息を吐きながらそう言った。
淵神 霊喜
「…………刀々神には私達に接触した事は隠し通してもらおう
そしてエルミナへの対抗策を話せ
良いな」
リィナ・スカーレット
「はーい」
でも、何でだろ………誰かにすぐにバレそうな気がする。
淵神 霊喜
「では、行け
放浪邸は向こうだ」
リィナ・スカーレット
「ふぁーい」
私はまだ完全には回っていない頭を動かして、フラフラとした足取りで放浪邸へと向かうのだった。
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五神 華
五神 華
「皆さん、こんにちは!」
五神 華
五神 華
「うぷ主、五神華です!」
リィナ・スカーレット
「リィナです」
五神 華
五神 華
「ここ最近寒いですねぇ」
リィナ・スカーレット
「主は毎朝カイロを持って学校行くよね」
五神 華
五神 華
「寒いもん」
リィナ・スカーレット
「まぁ、確かに寒いね」
五神 華
五神 華
「でもストーブあるから良き良き」
リィナ・スカーレット
「それは良かったね(*´꒳`*)」
リィナ・スカーレット
「さて、次回予告しようか」
五神 華
五神 華
「そだね」
五神 華
五神 華
「放浪邸へ戻る道のりで刃さんと会ったリィナは刃さんに送ってもらい放浪邸へ戻って来る。
眠いのを我慢してリィナはカイさんにエルミナへの対抗策を話す。
しかし衝撃の事実が………!?」
リィナ・スカーレット
「多分次回予告絶対おかしいです」
リィナ・スカーレット
「あと、この間誤字があったんですよね。
すみません」
五神 華
五神 華
「気をつけますー!」
五神 華
五神 華
「今回も短くてすみません!
恐らく次回も短くなるかもです!」
五神 華
五神 華
「あと、今回めちゃくちゃキリのいい話数なんですよ!」
リィナ・スカーレット
「本当だ、ここまで続けられたのは凄いや」
五神 華
五神 華
「でしょ!?」
リィナ・スカーレット
「うん」
リィナ・スカーレット
「それでは皆さん次回もゆっくりしていってね♪」

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