ー 数日後 ー
風見、依頼だ
あら、初めての依頼ね
内容は?
裏路地での密輸調査だ
資料を渡す、目を通して置け
ええ
あと、依頼人が現場迄案内して呉れる様だからな
呉々も粗相の無い様に
勿論よ、
OK、資料の中身は憶えたわ
え"、もう見たのか…???
?ええ、判り易かったわ
あ、嗚呼…佳かったな…
…?
15分後には此処を出る様にな
了解
(国木田さんが15分後出ろと云うならもう社を出なきゃ間に合わないわね…)
…用意しましょうか
~ 二分後 ~
ガチャ
あれ、もう往くんですか?
ええ、疾い方が何かと佳いと思ってね
其れもそうですね
往ってらっしゃい
往って来ます
バタン
却説…、社を出れたは佳いものの…
“貴方”に構っている程の暇は無いのよ
「 ──────────太宰君? 」
…矢張、簡単に判るか…
当然よ、異世界人を嘗めたら痛い目見るわよ?
そうだね、異界の事は判らないしね
油断は禁物かい?
ええ、其う云う事よ
処で…
君は一体何処に往くンだい?
あら、唯の依頼よ
貴方も遣るでしょう?
嗚呼、“普通の依頼は”遣るよ
だが、君の依頼は普通では無い…
否、依頼は普通だ、佳くあるが
“依頼人が普通では無いんだよ”
………
判って居るなら隠す必要は無いわね
本当に時間が押して居るから、手短に纏めるけれど…
私に人を救うと云う意思は少しも無い
……
身内に遣れと云われたから遣るだけ
貴方が思っている様に殺せと云われれば、誰彼構わず殺す
…まるで人の心が無いね
私は人じゃ無いもの
ッ……
…君は一体何者なんだ…?
…強いて云うのならば……
花を愛す者を愛し花を潰す者を潰す
其れだけの妖怪…
とでも云って置こうかしらね
………
却説、時間が無いわね
私は此の辺りでお暇するわ
…嗚呼、又社で逢おうか
…其うね
じゃあね
《紫~?》
《ハイハイ判ったわよ、移動させれば佳いンでしょう…?》
《宜しくね》
《はァ…全く我が儘ねェ…》
ヴォン
…矢張怪しい…
だ、太宰さん…?
だけど証拠が無い…
太宰さん…
録音して置いた方が佳かったな…
………
否、彼女なら気付くか…
…すぅぅぅぅぅ⤴️
ブツブツ…
太宰さん!!!!
ぅわッ!?
…嗚呼、敦君か…吃驚した…
(太宰さんの驚いた顔、初めて見たかも…ってそうじゃなくて!)
で、如何したのかい?
えっと、太宰さん、先刻風見さんと入れ違いで入って来たので…
何か話している声も聞こえましたし…
…真逆、心中誘ってました…??
違うよ、非道いなァ~
そうですか…?なら佳いんですけど…
はァ~心配性だな~敦くんは~
心配して居るのは貴方の頭です
非道く無いかい???
非道く無いです
キッパリ云い切ったね…敦君も云う様になったな…
(…暫くの間は…)
(彼女も魔人扱いしないとかな…)
《そうだ、質問しても佳いかしら?》
《佳いけど…何かしら?》
《貴方、如何して妖怪だと云う事を明かしたの?》
《彼の儘云わなくても佳かったと思うけれど?》
《何らかの機会で人間で無いと判った時の方が反応が大きいでしょう?》
《嗚呼、成程ね》
《後…》
《“何故彼処で嘘を吐いたの?”》
《…試したかったのよ》
《彼等に私の謎が解けるか如何か…》
《だから問題を出してあげたのよ》
《まあ…》
《嘘では無いけどね》
《はァ…全く貴方は本当に好戦的ね》
《誉めて頂けて嬉しいわ》
《まあ佳いわ、そろそろ出口よ》
《あ、そうそう》
《一つ質問なのだけれど…》
《貴方は隙間から出て来ないの?》
《私は往かないわよ、面倒だし》
《何か云ったかしら???》
《イヤナニモー》
《……》
《すんませんでした》
《判れば佳いのよ》
《其れじゃあ出るわよ~》
ヴォン
(云えない…絶対に云えない…)
(実は…)
(太宰さんと風見さんの会話を虎の聴覚で聞いていた何て云えない…!)
……敦…
第四話「君モ私モ裏ヲ持ツ」
いいねして作者を応援しましょう!
この小説を読んだ方は、こちらの小説も読んでいます
- ノンジャンル
最強呪術師、転生しました
呪術界最強術師と呼ばれている"白露 〇〇"。 呪術界で知らないものはいない。 何故なら彼女は、 呪術界最強術師 + 御三家&上層部より立場が上 なのですから。 渋谷事変で、夏油傑をもとに戻すため、最後の術式を使い____ 夢主『《想像術式 破壊》』 夢主『《対象 夏油 傑(偽)》』 夢主『代償 私自身』 夢主『《破壊》』 グシャ 夏油 傑(偽)「クッソォォオオ」 夏油 傑「あれ…」 夢主『良かっt…ヴッ…ガハッゲホッゲホッ』 バタッ ___死んでしまった… 死んでしまったはずなのに… 夢主『ここは…』 知らない場所で目が覚めました___ __________________ パクリ見つけたら教えてください 不定期投稿 ネーミングセンス無し。 アニメは見てない。 漫画今のところ6巻までしか持ってない。 漫画の通りにぴっちり書く(?)。 だから時系列が可笑しくなるかも。
favorite 8,394grade 2,503update 2024/05/26 - ファンタジー
文豪ストレイドッグス×東方
霊夢「魔理沙、私わかったことがあるわ」 魔理沙「おぉおぉ、何だ言ってみろ」 霊夢「ここ、」 霊夢「福沢諭吉(一万円)がないのよ!!」 魔理沙「時には根性と気合いが大切なんだ」 魔理沙「ま、気軽にやってこーぜ?」 霊夢「その日から魔理沙を見たものはいなかった」 魔理沙「てめ、物騒なこと言うんじゃねーよ!」
favorite 831grade 173update 2024/06/14 - ノンジャンル
博麗の巫女達は個性社会に行くようで
事の始まりは、中国 軽慶市、発光する赤子が生まれたというニュースだった 以降、各地で"超常"は発見され、原因も判然としないまま時は流れる…… いつしか超常は日常に 架空は現実に そう 幻想は現実に 博麗の巫女達は個性社会に行くようで 表紙立ち絵 うさ義式
favorite 3,017grade 440update 2024/06/15 - ノンジャンル
虐められたので記憶喪失のフリをします
夢主 「どうせ何言っても信じてくれないなら……」 「いっその事、全部消してしまおう」 事故後 夢主 「えっと……すいません誰ですか?」
favorite 45,173grade 4,118update 2024/06/14 - コメディ
苛ついたんで行方不明になってきます 。
国木田) だいたいお前は…__ 太宰) ホント仕事が遅いね君 敦) もっとちゃんとしてくださいよ、、 鏡花) 煩い 、… なまえ)うるさくないし、?!私のこと大切にしてよ?! 探偵社) そういう所煩い( こいつ等泣かせてやらァ!!! と、言う訳で行方不明になってきます 。
favorite 28,051grade 4,022update 2024/05/25
コンテスト受賞作品
もっと見るショートドラマ&アニメーション原案募集コンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- 恋愛
びたーちょこれーと
入学式、学校一のイケメン、柊木春樹に一目惚れした小林椛乃は春樹に全力アピールする。冷たくあしらわれる椛乃だったが…。 「先輩!好きですっ!!」 「…無理」 何度言われたってくじけない! 謎のポジティブ全力女子とポーカーフェイスのモテ男。 いったいこの恋は実るのか。 「椛乃はずっと好きでした…!」 一途に思い続ける女の子と少しクールで鈍感な男の子の物語。 表紙:Ting様より 全23話+あとがき 略して『びたちょこ』です🎶 番外編を執筆することにしました✨✨
- 恋愛
妖怪姫の恋は前途多難!?
日本にいる妖怪のお姫様、あなたは、ある日、恋をしてしまった!でも、会えるわけない……妖怪と人間なんて、そんなもんだ。そう、思っていたら!? 夢小説機能はおそらく最後の方しか使わないと思います。
- ファンタジー
幻怪のユートピア
世界一怪異が出ると言われる町、白砂町。 そこに引っ越してきた青年、甲斐晴人は、なにかに見られているような感覚に日夜悩まされていた。 個性的なクラスメイト達の中の一人の男子に薦められ、お祓いのために町外れの神社に行くと、そこには沢山の怪異に囲まれる、クラスメイトの女装少年がいて── 「僕は万城瑞月。万城神社ただ一人の巫子にして、怪異と人間の仲介屋だよ」 妖怪、幽霊などの怪異たちと人間の共存を夢見る瑞月に巻き込まれ、助手役になるはめに!? 妖しく恐ろしく愉快な怪異を巡る、悲喜こもごもの現代和風ファンタジー開幕。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!