鳩くらいでなんで興奮してんだよと心の中で思いながら
俺は下を向いている
運のいいことに全部クリアな観覧車じゃ無かった
そこだけはありがたい
そこからジェルの言葉を簡単に受け流して15分ほど経過した
てっぺんに差し掛かった瞬間…
ガタンッッッ
…観覧車が"止まった"
アナウンスによれば、ちょっとした故障らしい
でも俺の恐怖にはちょっとしたことではない
…あれ
呼吸ってどうするんだっけ…
助けを求めようとジェルの目を見ようとしたら
焦って焦って、外の風景を見てしまった
そこに広がったのは、標高の高い世界…だった
やだ…やだ…やだ…
高いところは嫌だ…ッ
そう言ってジェルは俺を抱き抱える形をとった
そして2人で沢山お話して、観覧車を乗り越えることができた
こういう些細な気遣いをしてくれるじぇるには感謝しかないな、w
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。