第35話

開闢 -参-
710
2025/11/12 11:45 更新







どうやら、悟は交流会まで悠仁が生きていることを

公にするつもりはないらしい 。







交流会までに、呪術師として周りに潰されない程度に

生きていける力をつけておきたいのだそうだ 。







今のところ、悠仁が生きていることを知っているのは

私と硝子、それと伊地知くん 。







悟は多忙の為か、高専にいることがまず少ない 。

基本的な呪力操作については私に任された 。







昼間は恵や野薔薇達に授業をして、

夜は悠仁の所へと立ち寄って呪力操作や座学を教える 。







悠仁は身体的なことに関わる飲み込みは早いが、

座学はどうも苦手らしい 。







交流会後にすぐに授業へと合流できるように、

授業の進度は同程度にしておきたいのだけれど ...







You
論説文は特に接続詞が大事で、
例えば「つまり」とかが出た時は____

虎杖悠仁
虎杖悠仁
こんなムズい文章読んでも
呪術師には意味なくない?

You
... 悠仁は呪術師以前に高校生なの
だからちゃんとやるべきことはやるよ

虎杖悠仁
虎杖悠仁
ねー、あなたセンセー?
俺全部の授業呪力操作がいいなー?







その言葉に机から顔を上げると、私の表情を見た悠仁は

ぶつぶつと何か言いながらシャーペンを握った 。







こうしていると、あまりに普通の高校生だから

宿儺の器だということを忘れてしまいそうになる 。






その度に、この子が死刑の執行猶予中なのを思い出して

胸がじくじくと痛む心地がした 。







今日の進めなければいけないテキストのページ分を

何とか終わらせ、二人でソファへと座って映画を見始める 。







もちろん、悠仁の手元には学長お手製の呪骸が 。








まだまだ呪力に波があるようで、

時折殴られている 。







________ 映画も中盤に差し掛かった頃 。

突然、背後に悟が現れた 。







どうやら、蒼を使ったらしい 。







五条悟
五条悟
ごめん、ちょっと悠仁借りてくねー
出かけるよ、悠仁

虎杖悠仁
虎杖悠仁
え、俺?どこに______

五条悟
五条悟
課外授業。呪術戦の頂点...
「領域展開」について教えてあげる







私の返答を待たずして再び何処かへと消える 。

悟のことだから、何かいい教材でも見つけたのだろう 。







私は思わず小さなため息を吐き、

悠仁が戻って来た時の為に流れていた映画を止めた 。







You
領域展開、か...







私には無縁なようで、存外近い話だ 。






プリ小説オーディオドラマ