第2話

2️⃣🩷
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2025/09/20 11:19 更新
昼休み
教室の前はちょっとした人だかりができていた。
中心にいるのは、もちろん彼。
女子生徒
みかさくん、歌って〜!
女子生徒
ねぇねぇ、今度お弁当作ってくれる?
女子生徒
プリントがわからないの、教えてほしい!
女子たちの明るい声に囲まれて、みかさは困ったように笑いながらも断らない。
その優しさが好きなのに。どうしても胸が痛くなる。
あなた
(なんで笑って受け流すだけなの。私の旦那なのに)
廊下の隅からその様子を見ていた私は、小さくため息をついた
放課後になり、一緒に帰るため彼の教室へ迎えに行く。
私と彼はクラスが違うため、HRが早く終わった方が迎えに行くというルールがある。

彼の教室につくと、ちょうどHRが終わったようで、私に気づいた彼が嬉しそうに早歩きで近づいてきた。

でも私は、見てしまった。
彼に女子たちが話しかけようとしていたところを。
女子生徒
みかさくん、今からみんなでカラオケ行くんだけど来ない?
声をかけるタイミングを伺うように、彼の名前を呼ぶ女子たち。
彼なら断らないと思ったのだろう。
私が来ているのを見えていないのか、それともわざと無視しているのか。
けれど彼は迷わず私の元へ歩いてきた。
みかさ
待たせたな。ほな、帰ろか
そう言って、自然に私のカバンを持ち、教室の出口へと導く。

一瞬、女子たちの表情に「えっ」という驚きが浮かんだ。
胸の奥が少しすっとしたけど、同時に不安も広がる。
彼は本当に人気者なんだ。誰からも好かれる人。
本当に、彼にとって私は特別なのだろうか。


帰り道、隣を歩く彼の横顔を見上げながら、つい口をついてしまった。
あなた
ねぇ、今日もすごかったね
みかさ
女子らのことか
あなた
うん。あんなにベタベタされて、嫌じゃないの?
みかさ
嫌というか、正直、めんどくさいな
あなた
え、そうなの?
みかさ
おん。断ったら、ちと可哀想かなと思っとったんやけど。
私は言葉に詰まって下を向く。やっぱり、私の方が勝手に嫉妬してるだけ?

そのとき——。

ぎゅっと、温かい手が私の手を掴んだ。
驚いて顔を上げると、みかさが真っ直ぐにこちらを見ていた。
みかさ
でもな
あなた
えっ
みかさ
こうやって手ぇ繋ぐんは、お前だけや。誰にもせぇへん
鼓動が跳ね上がる。周りの生徒たちが驚いたように振り返ったけど、みかさは気にする様子もなく、むしろ堂々と私の手を握りしめた。
みかさ
俺はちゃんと分けてんねん。誰にでも優しいけど、特別はお前だけ
あなた
みかさ、ずるい
みかさ
はは、ずるくてもええやろ?旦那やねんから
耳まで真っ赤になった私は、俯きながら彼の手を握り返した。
心の中のモヤモヤは、彼の一言で全部溶けていく。

——やっぱり、私の特別は、みかさくんだけ。

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