真冬の早朝、普段なら寝ている時間帯に
外に出ていた
白く積もった雪を踏みしめながらその手に
抱えていた持っていたのは大量の薪
大樹くんアツい男過ぎてもはや君が火だよ()
最近は2人も周りの監視が増えてるみたいで、
2人と会える日はとっても貴重なのだ
杠ちゃんが目の前で嬉しそうに広げたのは
…なんとコート
ふん、と自慢げに見せてくれる杠ちゃんが
可愛すぎるよ
ここ、司帝国は知っての通り科学王国側の
私たちからすれば大層危険だ
…でも、杠ちゃんみたいな非戦闘員の子もバレずに
笑顔で過ごせているのは少し安全できる
薪を組みながら私はそう話した
背中側から、ふらっと誰かが来る
和やかな声で3人の方が微かに揺れた
ニコニコしながら近づいてくる…ように見える
羽京くん、なんか勘づいてそうで迂闊に信用
できないんだよね〜…
羽京の目が私たちを見下ろす
一瞬にして空気が変わった
大樹くんなんか分かりやすく固まってる
揶揄うように話すと、羽京くんは「違う違う」
と言って笑う
まずい、これ以上羽京くんは騙せない
どうしよう。不自然にならない程度に取り
繕わなきゃ、どうしよう
小さく、それでいて芯の通った杠ちゃんの声
その言葉に羽京くんが目を丸くした
静寂が続く
数秒経ったあと、何故か羽京くんは笑いだした
本当に優しい声だった
羽京くんって、本当には千空側なんじゃない
かとか、ただ見逃されているだけなのかとか
本当に羽京くんは腹の底が分からない
羽京が背を向ける。
雪を踏む音が遠ざかっていく。
完全に聞こえなくなった瞬間。
杠ちゃんが一気に息を吐いた。
杠ちゃんが不安げにそう呟いた
たぶん、バレるのも時間の問題。
だって羽京くんの勘鋭いんだもん
もしかして彼、思ったより厄介っぽいな…?












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。