あれから何度も撫でられながら
子供のように泣いた俺は
やっとの事で泣き止んだ
その間もずっと笑顔でいてくれたジミニヒョンは本当に天使のようだ
***
俺は話を聞いている時、一つ疑問に思ったことがある
きっと答えづらい質問だろうが、
今しか聞けなさそうなことだった。
ジミニヒョンと出会って間もない時、
ジミニヒョンには双子の弟がいると教えてくれた。
それが一番最初に出会った時の
あのモデルのような男性だという。
双子なのであれば
その辛い環境に一緒にいて、
何かしらの被害があったのではないかと思ったのだ。
「答えづらいのなら大丈夫ですよ」と言おうとした時、
ジミニヒョンは口を開いた。
ジミニヒョンはそう説明をしてくれて、
「今のお父さんは優しいし大好きだよ」と付け足した。
そう言って微笑むと、
ジミニヒョンは「あ」と再びこちらを向いた。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!