第4話

4.
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2024/02/07 09:12
" あのね "




そう口を開いたジミニヒョンの声は少し震えていた。




一度深呼吸をして、




ジミニヒョンは目が見えない理由を話し始めた。









jm
jm
あのね、簡潔に言うと僕の目は………


























jm
jm
あいつのせいで……

…父親のせいで見えなくなったの














jk
jk
…ッ!


そう言って俯いたジミニヒョンの手は




ぎゅっと握りしめられ震えていて、




それがその父親に対する怒りと恐怖ということはすぐに分かった。





jm
jm
あの時僕はまだ3歳でちゃんと記憶は無い。



けど、あいつの事だけは、



憎いくらいはっきり覚えてる。



あいつがお母さんを殴ってたことも、



お母さんを放って浮気をしてたこともっ!






















- jm's memory -


jm-mother
痛い、ッ!あなたやめて…痛いです……っ
jm-father
うるせぇ!!!

女のくせに口答えするな!!!

黙って殴られときゃいいんだよ!!!
jm-mother
やっ……痛い…!


おかあさん ないてる




おとうさん が おかあさん の こと いたくする




だから おかあさん ないてる




とめないと

jm-3 years old
jm-3 years old
おとうさん

やめてよ、


グイグイ

jm-father
あ"!?

うるせぇ!!!

ガキのくせに俺に指示するな!!!


バンッ

jm-3 years old
jm-3 years old
わっ…

いたいよぉ…

うわぁぁぁん!!
jm-father
チッ…

うるっせぇなぁ!!!

クソガキが!!!

黙れ!!!


ボコッボコッ

jm-3 years old
jm-3 years old
ううっ……

いたいっ

おとうさん

いたいっ…

やめてっ…


ボコッボコッボコッ

jm-mother
あなたぁ!!

やめてください!

まだジミナは子供ですっ…!
jm-father
うるせぇ!!!

こいつが俺に指示するのが悪ぃんだよ!!!










jm-father
この、クソガキ!!!




ガシャンッ パリーンッ







jm-mother
きゃああああ!!!











ポタッ ポタッ……










いたい








いたいよ







おめめが みえない







いたいよ
















ピンポーン ガチャ
jm-father
お、やっときたか
jm-mother
ジミナ!!ジミナァ!!





また他の女性と浮気ですか…!!

ジミナが!!

ジミナのことはどうするんですか…!
jm-father
あ?

お前なんかじゃ足りねぇんだよ!!!

お前とヤッたせいで

要らねぇこいつがデキちまったんだろ!!!


ボコッボコッ

jm-mother
ご、ごめんなさ……

痛いっ……、!







いたいよ




こわいよ




だれか…














---






jm
jm
このあとすぐに、お母さんは僕を連れて

釜山に逃げ帰ったんだ

早いうちにお母さんは僕を病院に連れて行ってくれたんだけど

衝撃が強すぎてもうダメだったらしいの
jk
jk
………


昔あったことを話してる間、




ジミニヒョンはずっと手が震えていた




でもきっと、俺を不安にさせまいと




たまに笑顔になりながら話してくれた




決していい思い出じゃないのに




jm
jm
って、ごめんね?こんな暗い話

静かに聞いてくれてありがとうね






jk
jk
…ジミニヒョン
jm
jm
ん?
jk
jk
話してくれてありがとうございます
jm
jm
ううん、僕が話したかったんだよ

こちらこそありがと
jk
jk
俺……もっと早くジミニヒョンと出会ってればよかった

ジミニヒョンにそんな辛いことあったなんて

もっと早く気づいてればよかった……

俺がジミニヒョンより早く生まれてれば、ッ

ジミニヒョンのこと助けられたかもしれないのに…ッ


我慢していたものが零れる




ジミニヒョンには気づかれないよう




息を殺して涙を流す




するとジミニヒョンは、俺の手に手を重ね




腕を伝って、ゆっくりと俺の頬を包んだ









jm
jm
ジョングガ、泣いてるの?

どこか痛い?










jk
jk
ッいえ………っ







なんで分かってしまうんだ




俺はジミニヒョンのことが見えてて、




それでもジミニヒョンの辛い過去に気づけなかった




でもジミニヒョンは、




俺が泣いてることにすぐに気づいた




俺のことが見えないのに



jm
jm
僕はもう、大丈夫だから

僕のために泣いてくれてるなら

泣かなくてもいいんだよ
jk
jk
ジミニヒョンッ…


「大丈夫」




そう言って俺の頬を両手で包み、




おでこ同士をくっつけた




何度も何度も、




「大丈夫、大丈夫」と言って




俺の頭を撫でた









きっと彼はこうして欲しかったんだ




幼い頃から、ずっと




こうやって、何度も安心させて欲しかったんだ




暗闇の中でひとりぼっちの天使みたいに




寂しくて、怖かったから

jk
jk
ごめんなさいジミニヒョン…

ありがとう…っ








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