第9話

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2025/08/17 11:00 更新



鬼舞辻無惨
   ” ようやく見つけたか… ”   
鬼舞辻無惨
   花咲あなたの下の名前   

.
   こんばんは   
.
   あー…っと、まじで誰 ?   

童磨と話していた所にやって来たのは ,
スーツを着た若い男性 。

まあ多分鬼 , 圧やばい。

鬼舞辻無惨
   貴様は私のことを忘れたのか ?   
鬼舞辻無惨
   まあ何とも残念なことだ   
.
   会ったことある…ましたっけ ?   
鬼舞辻無惨
   あぁ , 一応ある、が…   
鬼舞辻無惨
   無理もない , 私とお前が会ったのは10年前   
鬼舞辻無惨
   お前がまだ赤子のように小さい時だ   
.
   10年も… ? てことは、5歳の時 ?   
鬼舞辻無惨
   それくらいだろう   
.
   で , 結局誰 ?   
鬼舞辻無惨
   私の名前は鬼舞辻無惨   
.
   …え、 
.
   嘘 , もしかして俺今から死ぬ感じ ?   
.
   こんな名指しで変なところ
連れてこられて死刑になることあんの ?
.
   今日に限って遺言書書いてないって   

いやまあ、書くこともないけど

普通に寝坊したし ,
そんなの書いてる暇も無いし
ただでさえ慌てて出てきて
羽織りも忘れたのに 。
鬼舞辻無惨
   安心するが良い , お前を殺すつもりは無い   
.
   え ?   
鬼舞辻無惨
   私は興味が湧いたのだ   
鬼舞辻無惨
   お前が鬼にならない理由   
鬼舞辻無惨
   死なない理由   
鬼舞辻無惨
   お前の体はどうもおかしい , 稀有な体質だ   
.
   …うーん、どういうこと ?   
鬼舞辻無惨
   これだけ言ってまだ思い出さないか   
鬼舞辻無惨
   脳が機能していないようだな   
.
   これがまた一言余計なんだわな   
鬼舞辻無惨
   10年前 , 私はお前に殴られかけた   
鬼舞辻無惨
   まああんな弱い拳を受ける訳も無ければ   
受けてどうこうなる訳でもないが、
鬼舞辻無惨
   私に逆らおうとする
そんなお前が気に入ったのだ
.
   はあ…   
鬼舞辻無惨
   あの日 , 私は橋の上でお前に血を分けた   
鬼舞辻無惨
   それなのにお前は鬼にならない , 死なない   
鬼舞辻無惨
   お前は気絶し , 夜明け前に目覚めたが ,   
私が手を出す前に
人間に連れて行かれたのだ
鬼舞辻無惨
   その後も何度もその場所に行ったが ,   
お前の姿は見当たらなかった
.
   …非常に覚えてないですね   
鬼舞辻無惨
   私の血を体内に入れた者は鬼となる   
鬼舞辻無惨
   もしくは私の血の量に耐えきれず死ぬ   
鬼舞辻無惨
   それ以外はこの1000年もの間   
一度も見た事がない
鬼舞辻無惨
   だから私はお前に興味が湧いたのだ   
.
   …何ともまあ単純だな   
鬼舞辻無惨
   何とでも言え   
鬼舞辻無惨
   私はお前を必ず鬼にする   
.
   ぅ゛…あ゛ぁっ……   

鬼舞辻は俺の額に人差し指を突き刺し ,
その瞬間ドクドクと何かが流れ込んできて ,
俺の身体は酷く痙攣した 。


.
   ……   
鬼舞辻無惨
   また気絶か…   
鬼舞辻無惨
   童磨 , あなたの下の名前を元の場所に返せ   

童磨
   …返す ? いいのですか ?   
鬼舞辻無惨
   もう居場所は分かった   
鬼舞辻無惨
   こいつを返した方が
産屋敷の情報も得やすい
童磨
   あぁなるほど…   


童磨は気絶したあなたの下の名前を抱き抱えると ,
また一つベンッと琵琶の音が鳴った 。


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