珍しく私と晴子ちゃんの休みが重なった土曜日、
私たちは例の「喫茶ポアロ」を訪れていた。
どんなにおしゃれなカフェかと思っていたけど、
私でも入りやすそうな雰囲気のところで少し安心。
想定外の晴子ちゃんの言葉に驚く。
前話したとき行っていたのだとばかり思っていた。
いや、やっぱりそういう恥じらいが、
私の持ち合わせていない乙女心というやつなのか。
私もそんなふうに振る舞えたらいいのにな。
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なるほどこういうことか。
背もそこそこ高いし、何よりあの顔面で微笑まれたら
世の女性はみんな釘付けだろうな。
席をテーブルじゃなくカウンターにしたのは、
晴子ちゃんが思う存分イケメンを堪能したいだろう、
という計らいなんだけど、それでよかったかな。
ちらりと晴子ちゃんの方を見ると、
晴子ちゃんは目を輝かせてこくこくと頷いてくれる。
これで良かったみたい。
カウンター席に座っていたひとりの男の子が、
私を見て声を上げる。
この前、信号で会った男の子だった。
それとなく周りを見渡してみるけれど、
この子の親らしい人は見当たらない。
こんなに小さい子がひとりでカフェに来るなんて、
前会ったときも思ったけれどやっぱり変わっている。
あのときも、この子は妙に大人びていて、
どこか見透かされているような気がした。
もしかしたら町で迷子になったとか、
何か事情があるのかも。
そう思って聞いてみたけど、
その男の子⋯コナンくんは何でもないように答える。
本当に変な子だな⋯
申し訳ないけど、そう思ってしまう。
頭をなでると、コナンくんはにこっと笑った。
子供らしくないのに、
無理に子供らしさを演じている彼が不気味だった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。