私の学校の
生物の教師は、変わり者です。
太宰「これが、蛙の内蔵ね。因みにここを切れば人間と同じように死…」
すぐに変なこと言うし。
太宰「この薬品とこれを混ぜれば…、うふふ。死ねる薬の大完成〜!!」
死にたがりだし。
太宰「まてよ…?つまり、これをフョードルと中也に飲ませれば…死…??」
ロシア人の英語教師と、
体育教師を簡単に殺そうとするし。
この人、本当に何がしたいんだろう…。
「あ、先生。」
ある日、先生と廊下でバッタリ会った。
太宰「おや、あなたさんじゃないか!丁度いいところに!!」
興奮気味に、先生は駆け寄ってくる。
どうしたんだろ?
太宰「これを、飲んでみてほしいのだよ!」
と、液体の入ったビーカーを渡される。
……"死"…??
太宰「そんな顔しないでおくれよぉ〜…、フョードルと中也に飲ませたものとは違うから。」
なんだ。違うのか。
…ん??"飲ませた"?! こ、殺し…?!
太宰「まぁ、実験は失敗であの二人は死ななかったけどね。」
そう言って、先生は残念そうに肩を下ろす…
あ…、なんだ。一安心。
と言っても…、
差し出されたビーカーに目をやる。
こわいなぁ…、、
「…先生、今日のところは流石に遠慮しておきます。」
太宰「えぇ〜…なんだ。残念。じゃぁ代わりに私が〜」
先生は、そう言いながらビーカーに入った液体を、
そのまま勢いよく飲み干した。
「せ、先生…?!」
太宰「…、実験は失敗…、というより、効果なしか。」
あれ…、意外と大丈夫そう…??
「ほ、本当に大丈夫なんですか…?」
太宰「ん〜…、ぁ。言われてみればいつもより…」
そう言いながら、先生は目線をこちらにやる。
「えぇ!?大丈夫ですか?!早く保健室に行った方が…!!」
太宰「いいよ。いつもより、気持ちが抑え切れないだけだ。」
そう言いながら、先生は手を胸に当て、
微笑んだ。
いつもより、先生の顔が赤い気がした。
「そ、そうですか…?」
「あ。因みに、それ、なんの薬なんですか?」
太宰「ん〜?」
太宰「惚れ薬♡」











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!