ー 1ヶ月後 ー
あれからまたお付き合いを始めた俺たちは今はもう同棲もしている。
今日は久しぶりのデート。
そして俺は今日、
あなたの下の名前にプロポーズをする。
そう言って透け感のあるワンピースを着て俺の前に現れ、クルッと1回転してみせた。
そしてデートに出かけた。
駅前に新しくできたカフェに行ったり、お揃いのマグカップや食器を買ったりもした。
夜、ディナーの時間になった。
綺麗な夜景の見えるおしゃれなレストランだ。
まずは過去の思い出話をしながら料理を味わった。
デザートも食べ終わり、そろそろ帰ろうということになった。
そこで俺はあなたの下の名前の前に跪き、ポケットから指輪を取り出した。
あなたの下の名前side
楽しかった、久しぶりのデート。
お揃いの物も買えたし、高級そうなレストランも連れて行ってくれた。
高校の時の一件があってから、鉄朗に会うことさえもうできないと思ってた。
だからあの日、研磨が誘ってくれて、鉄朗がもう一度告白してくれて、喜んでくれる仲間がいて、
本当に恵まれているんだなと改めて実感した。
" 結婚してくれませんか? "
私も鉄朗の思いに応えられたら良かったのになぁ…
そう言って私はレストランを飛び出した。
自分の荒い息遣いだけが聞こえる。
鉄朗は優しいから
きっと私を追いかけて来てくれるんだろう。
でもそんな少女漫画みたいな展開はいらない。
もし私のせいで鉄朗が会社をクビにされたら?
もし私たちの間に子供が生まれたとしても
"親が犯罪者だからだ"
と迷惑をかけてしまうかもしれない。
そう思うと鳥肌が止まらなかった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。