第14話

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2024/04/29 12:45 更新

それからは本当に順調だった。

みんながたくさん配慮してくれて体の負担も

最小限にすんでいるようで。

時々休みももらって紫耀とたくさんの場所に

出かけて、その光景を目に焼き付けた。

だからーーー


海人
紫耀、ジン、岸くん....
いってらっしゃい!!!!


笑顔でみんなを送り出すことができた。

余命といわれていた、1年。

それもゆうに超えて。

病気って嘘なんじゃないか、って。

そう思うようになってきたほどに。

.....けれど、それは突然やってきたのだ。



廉
じゃあこんなかんじで...
海人
よろしくお願いします!

2人体制でのライブが決まった。

今までより決めることがたくさん増えて。

だけど絶対手抜きはしたくないから

日々頭を巡らせていた。

時差もあるから毎日とはいかないけれど、

紫耀ともちょくちょくやり取りはしていて

ときどきするテレビ電話ではジンや岸くんとも

顔を合わせることができていて。

お互いの近況やくだらない話をしていて

グループじゃなくなってしまったけれど

友だちとして、そしてある意味ライバルとして

楽しい日常を送っていた。


そして俺たちのライブ計画も大詰め。

リハも進んで本番までもう少し、といった日。

廉
海人、調子どう?
海人
うん、大丈....

紙資料をまとめて立ち上がったそのとき。

全身の血液が下がっていくような感じがした。

血の気が引く、っていうのかな。

とにかく立ってられなくて、

そして次の瞬間、激しい胸の痛みが俺を襲った。

海人
ッッ!!

バランスを取れなくて盛大にパイプ椅子を倒し

テーブルに身体が当たってそして床に倒れた。

廉
っ、海人!!!

響く廉の声とスタッフの声。

ああ、これが終わりなんだ、って。

こんな中途半端な終わりなんだ、って。

ライブ、やりたかった。

廉、ごめんなさい....。


薄れゆく意識の中、最後に思い浮かんだのは

やっぱり紫耀、あなただった。



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