第5話

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2023/08/23 00:42

和也side

昨日熱が出て休んだ流星は、お昼休みに登校してきた。



和也
「おはよう。元気なった？」

流星
「うん！今日なぁおねぇちゃんが送ってくれたん！」

和也
「よかったなぁ。お母さんに止められんかったん？」

流星
「んー…だめって言われたけど、おねぇちゃんがお話してくれて、いいよってなった」

和也
「そっか〜、でも無理はしちゃあかんよ」

流星
「はあい」



これはちゃんと後でお家に聞かんとあかんな〜。なんて考えとったらくいっと袖を引かれた。どうしたん？と目線を向けると「あのなぁ？」ともじもじしながら言うてきた。



和也
「ゆっくりでええよ」

流星
「んと、きのお……」
「あの、手紙…わたしてくれた？」

和也
「ばっちりやで〜！」

流星
「ほんま？！大橋くんほんまぁ〜？」



ほんまやで〜？と伝えると今までにないくらいにっこにこでありがとうと言ってくれた。



和也
「あんまりはしゃぐと熱上がるで？笑 大ちゃんが来るまで大人しく数学の続きやっとこうな」

流星
「えー！数学は嫌ぁ」



□□□□□



大吾side

先生に頼まれて職員室に行っとった帰り道、丈くんに会った。



丈一郎
「聞いたで、流星とのこと」

大吾
「開口一番それかいな。まあええけど…」

丈一郎
「手紙読んだん？」



どうやら内容が気になるらしい。はっすんから聞かんかったんかな。



大吾
「読んだで〜。めっちゃかわいかった！ええやろ？」

丈一郎
「はあ？なんで俺が羨ましがらんとあかんのんや！別にええし」

大吾
「素直やないんやから〜笑」



はあ？とまた威嚇されたけど知らんふりをしたら丈くんが「あ、そういえば」とこぼす。



大吾
「なに？」

丈一郎
「流星、今日は来とるで」

大吾
「まじ？！うわ今日学校来て良かった……」

丈一郎
「おおげさやな」



丈くんにはそう言われたけどそう思わせてくれるくらい俺の中で流星くんは大事なポジションにおった。まだ全然仲良くないけど。
今日で仲良くなれたらええな〜と自分でもわかるくらい頬が緩んどったら去り際に丈くんに「あんただいぶやばい顔してるで」と引かれた。

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第6話 📚

深瀬

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。