すぅすぅと寝息を立てて眠るあなた。
いつも他人に無為転変を使う時は大体殺してるかストックしてるから知らなかったけど、魂弄られると結構体力消費するんだなぁ。
自分の形を変えるのは体力削られないから、大丈夫だと思ってたんだけど。
なんて思っていたら。
抱き枕か何かと思っているのか、あなたは俺をぎゅっと抱きしめてもぞもぞと擦り寄ってきた。
思わず口から零れた言葉。
いや、これは口から零れない方がおかしい。
それくらいの破壊力!
あぁ、本当に可愛い。
何度でも言いたい。
・・・・・・そういえば、あなたの両親って見たことないや。
あなたを産んだんだから、綺麗な人達なんだろうか。
あなたと同じで、頭がいいのだろうか。
今度暇があったら聞いてみよ。
──To be continued
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!