第18話

Brilante
36
2024/03/29 00:11
ソン
ソン
僕は、ソンユンジェン。君たちで言う、佐川先生、、由香の彼氏だよ。
島谷 愛美
島谷 愛美
ええええー?!
     市浦 莉菜
市浦 莉菜
えええ?!
秋元 陽希
秋元 陽希
うおえええ?!
小寺 蘭
小寺 蘭
え?!
鈴木 愛菜
鈴木 愛菜
ええ?!
知念 沙良
知念 沙良
えええー??!!
佐川先生の、彼氏ーーーー?!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
佐川 由香
佐川 由香
、、いやっ、、そこまで驚かなくても、、いや。だいたい彼氏ってくらい、わかってたんじゃ
と、佐川先生が言う。
秋元 陽希
秋元 陽希
いやっ!だって?!佐川先生が?!あの、佐川先生が、、彼氏だなんているんなんて??!
佐川 由香
佐川 由香
なんか、、地味に失礼な気がするんですけど、今の感じ、。
秋元 陽希
秋元 陽希
さっさーせん、、
ソン
ソン
、、で??僕の自己紹介で、、終わり?
ソン
ソン
なら、帰る?
知念 沙良
知念 沙良
あっ!ちょっと、待ってください!!
ソン
ソン
ちょっと待てよ、、
ソンって人と、、まあ、ソンさんが、佐川先生の彼氏だとしたら小宮先生抱きしめてたのって、、??ええ??
さすがに浮気とかでは、、なさそうだし、、、
と、考え込んでいたら愛美が口を開いてくれて
島谷 愛美
島谷 愛美
小宮先生とは、何なんですか?なんか、抱きしめてたんじゃないてすか!
ソン
ソン
、、小宮、、??
佐川 由香
佐川 由香
ああ、、、あのときね
ソン
ソン
例の慰めのやつ??
佐川 由香
佐川 由香
そうそう。慰めてくれたの。あのときね、
島谷 愛美
島谷 愛美
ええ??!慰め?!
小寺 蘭
小寺 蘭
どういう
佐川 由香
佐川 由香
でも、、なんで知って??まさか、それも、、見られてたとか
知念 沙良
知念 沙良
いっいや、、
流石にここも正直に話したら、なんか、こっちがストーキングしてみたいに思われそうだしな、、どどうしよう
どう言おう、、。
鈴木 愛菜
鈴木 愛菜
ラインで、出回ってたので
佐川 由香
佐川 由香
、、ラインね、、
と、納得したようにいった。
さすが、、!愛菜ちゃん!!!
とっさの助け舟!!
小寺 蘭
小寺 蘭
なにがあったんですか??気になります。ここまで来て。
佐川 由香
佐川 由香
、、うん。しょうがないか。話しますよ。
ゴクリとつばを飲み込んだ。なんだか、この空気緊張するな、、。
佐川 由香
佐川 由香
ソンと出会ったのは、、一ヶ月くらい前かな。
そうして、佐川先生は、はなしはじめた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
私が、ソンに出会ったのは韓国に行った時道に迷ってしまって、、そこからだったかな。

そしたら、ソンが、ここですよって。まだカタカタの日本語だったんだけど丁寧に教えてくれて。

ふつう、そういうの韓国人だったら韓国語で答えるじゃない?でも、ソンはちがかった。

で、なんか、それで、なんで日本語を?知って?って聞いたら。
ソンは、アイドルになろうと芸能事務所で頑張っていたのだけれど、その事務所でも色々あってね。辞めざる負えなかったらしいの。


でね。そんなとき日本を紹介する番組をたまたま見かけたらしくてね。
それで、日本語の勉強始めたみたいなの。

で、ソンが、、私日本人だったから、日本のことばかり話しかけたり質問し合ったりして、、まあ、楽しい時間だったわ。
そうして、話していったからかな。ソンが、
ソン
ソン
僕、、に、日本語オシエテクダサイ、、。
佐川 由香
佐川 由香
ええ?!でも、私なんかで、、
ソン
ソン
キミがいい。
って言われて、、ソンに日本語教えるようになったの。まあ、次第に好きになっていた。きっと。ソンのことが。もしかしたらね。
きっと、ソンもおんなじで、私のこと好きになったんだと思う。

そんなある日。告白されたの。
ソン
ソン
佐川さん、、のこと、、好き。
ってね。

そりゃあ、びっくりしたわよ。急なんだもの。


でも、私はすぐに答えられなかった。





私はもう、恋なんてしないって決めたから。
そんな、出来事があったのよ。


私ね、
中学生くらいかな。いじめられてて。
そんな時助けてくれたり、励ましてくれたりしてくれた男の子がいたの。
それから、その人に恋をした。


だから、次第に仲良くなっていい感じだったのにね。たまに、家にも来てくれて、そのうちに妹、妹いるんだけどね。だからかもね、、

その妹と、付き合うことになったのよ。

だから、私はだめなんだって思った。
こんな恋叶いもしなかったんだって。
妹のほうがそりゃあ、その当時明るくていい子だったから。そりゃあ、そっか。ってなるけど、当時の私には、つらすぎてね。

で、まあ、最終的には結婚までしたんだけど。
まあ、その過去があったから乗り気に離れなくてね。


それでかしら。なんか、泣いてて、職員室で。そしたら、たまたま小宮先生が来て。びっくりしたように大丈夫ですか??って。

小宮先生には関係ないからみたいに強く言って逃げるように行ってしまったんだけれど。

で、次の日、、その、、ソンと撮ったプリの写真机の下に落ちてて小宮先生拾ってくれたのよ。そこで、、まあ、、。気まずくはなったけど。

一旦は小宮先生も夏休み中だったから部活見にいってたんだろうけど。

戻ってきて、私、泣いてたの。

そのまま見られちゃって、、そしたら、
小宮 優也
小宮 優也
気分転換にでも、、外行きません?
って。声かけてくれて。行ったのはコンビニだったんだけどね。
で、小宮先生心配来てくれて、
小宮 優也
小宮 優也
大丈夫ですか??良ければ話聞きますよ。
ってね。最初は聞いてほしい気でもなかったけどでも、気づいたら話してて。
その、過去の恋のこと。そしたらね。
小宮 優也
小宮 優也
大丈夫、、ですから。
そう言って抱きしめてくれたの。
きっと、秋元くんたちが言ってたのは、そのことよ。
小宮 優也
小宮 優也
恋は、、目には映らない気持ちです。
だからこそ、やになって、無理って思うかもしれない。引っかるかもしれない。
佐川 由香
佐川 由香
っ、、!
小宮 優也
小宮 優也
でも、、ホントの気持ち。自分の気持ちに素直になったら、、いいと思います。今の佐川先生は。
佐川 由香
佐川 由香
小宮、、先生、、
そう言って、励ましてくれて。

そこで、気がついたの。

私、ソンなこと好きだった、、好きだって。

過去の概念で引きずる必要ないんだって。
で、その夜電話していったわ。
ソンに。

佐川 由香
佐川 由香
こんな、私だけど付き合って
って。
佐川 由香
佐川 由香
私も、、ソンのこと、、好きだよ。
ってね。
で、、もちろん、ソンは。
ソン
ソン
、、大切にするから。由香。
佐川 由香
佐川 由香
、、うん。
で、付き合うことになったの。ソンと。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
佐川 由香
佐川 由香
で、今に至るかな
知念 沙良
知念 沙良
そうなんですね
そっか。抱きしめていたのは慰めだったのか。
なんだ。
一気に体の力が抜けて、、なんか、座り込もうとなった。
なんだ。勘違いか。そうだったんだ。

小宮先生は、優しいなあ。
どんな人にでも暖かく励ましてくれたりしてくれるなんて。

最高だよ。
島谷 愛美
島谷 愛美
佐川先生が、、そんな、、事あったなんてぇぇーー!
     市浦 莉菜
市浦 莉菜
以外ーー―!!!
小寺 蘭
小寺 蘭
泣けるな
鈴木 愛菜
鈴木 愛菜
ね。
と、様々な反応を見せている。
そんな時ちょうど、、後ろから声が聞こえた。
小宮 優也
小宮 優也
みなさん??なんで、、??
知念 沙良
知念 沙良
小宮先生!!!!
ちょうどのタイミングだ。まさかの
小宮 優也
小宮 優也
あっ、、あなたが、、
ソン
ソン
こんにちわ。ソンユンジェンです。
小宮 優也
小宮 優也
こっこんにちは、、。
佐川 由香
佐川 由香
今では感謝ね。あの時慰めてくれてありがとうございます。
小宮 優也
小宮 優也
、、、いっいいえ、、
??なんか。先生の様子おかしいような。

なんでだろう。

また。あの顔が思い浮かんだ。

何かを探してる、、ような。あのときの。
佐川先生が電話をしているときの様子を見ていたあのときの。
佐川 由香
佐川 由香
じゃあ!ソンいきましょう!秋元くんたちも、早く帰るのよ~
     市浦 莉菜
市浦 莉菜
さよならーー!!!
小寺 蘭
小寺 蘭
お幸せに!!
島谷 愛美
島谷 愛美
またあしたぁ!!!
秋元 陽希
秋元 陽希
じゃあなあー!
鈴木 愛菜
鈴木 愛菜
さようなら!
と、みんな佐川先生と、ソンさんにはそう言い。二人は駅へと向かった。
小宮 優也
小宮 優也
じゃあ、、僕も、、
島谷 愛美
島谷 愛美
うちも帰ろっか!
秋元 陽希
秋元 陽希
、、どした?沙良。
知念 沙良
知念 沙良
、、えっあっ、、いや、、
小宮 優也
小宮 優也
じゃあ、さよなら。
そう言って、小宮先生は、行ってしまいそうになって、、
違う道へと行ってしまった。
やばい、、なんか、絶対あるよ。小宮先生。

どうしよう。

そうだ。
知念 沙良
知念 沙良
ごめん!!みんな、先に帰ってて!!私あとから帰るから!じゃあね!
秋元 陽希
秋元 陽希
ええ?!おっおう?!どこに行くんだよ?!
と、後ろからなんか言ってるが気にしない。


今は、先生を追いかけたかった。
なんか、絶対あるよ、、!
走っていくうちに小宮先生にだんだんと近づけていき、
知念 沙良
知念 沙良
先生っ、、!!
小宮 優也
小宮 優也
、、!
自分でも大きな声だなってくらい先生の名前を呼んだ。
そうして、先生も私の声に気がついたのか振り向いてくれて、、
知念 沙良
知念 沙良
せんせ、、
知念 沙良
知念 沙良
っ、、!
小宮 優也
小宮 優也
、、どうしたんですか、、
きっと、、ギリギリのところでこらえてるような、声で、私にそういった。
先生、、今にも泣きそうな顔してる、、。


どうしたの?は、こっちが言いたいよ。
でも、なんとも言えなくて、、。
知念 沙良
知念 沙良
、、
小宮 優也
小宮 優也
、、、
しばらくの間シンッとなってしまった。

どうしよう。なんて、話せば、、、

でも、、なんで、、そんな顔してるの、、
わからない、、
けど、、



なんとなくわかるような気がした。


今ふと浮かんだ考えが本当だったら、、
なんて、悲しいんだろうって思う。



佐川先生が、ソンさんに電話しているところを見ていたときの小宮先生の表情。それは、まるで、届かない、もう、届きはしない星を追いかけているようなまだ、諦めがついていないような、そんな、感じだった。

そして、ソンさんと、佐川先生の、姿を見て、、

なんだか、変な様子で、。

で、今目の前にいる先生は泣き出しそうな、そんな感じで、、
、、そんな、ばずない、、。
でもでも、、、


どうしよう、、何か、話したかったけど、なんか、無理だ。
今の状態じゃ。
知念 沙良
知念 沙良
すみませんっ、、!さよならっ、、!
小宮 優也
小宮 優也
ええっ?!さよ、、なら??
と、逃げ出してしまった。


今は全力で、走りたかった。


走り抜けたかった。




道行く人がチラチラとこちらの方を向いている。
わかってる。わかってる。


だって、今の私、、

泣いてる、、。
そりゃあ泣いてる人見たら余計に見るよね。心配するよね、、。

でも、でも、、


もし、浮かんだ考えが本当だったら、、私はもちろん可哀想だし、
何よりも先生のほうが


一番かわいそうだよー、、。
でも、、きっと。、そうなんだろうな。

こんな、苦くて、胸が締め付けられるような、そんな、、そんな、、
恋だから、恋をしているからわかる。

きっとそうなんだ。



先生は、、小宮先生は、、佐川先生のことが好きなんだ――、、。


知念 沙良
知念 沙良
っ、、っ、、
小さい声で、、きっと、、声を出し、泣いているんだと思う。
顔もぐちゃぐちゃだ。
涙で。



そんなの、、でも、、そんなの、、かわいそすぎる。先生が、、


こんなにも、恋って報われないんだ。

私もその気持は痛いほどわかる。でも、、こんなに、辛くて、、締め付けられるような気持ち、、先生が抱えているだなんて、、そっちのほうがやだよ、、。
私にとっては、、。

好きな人に、好きな人がいるだなんて、、。
そんな事あっていいの、、?
そう思ってしまう。
先生の、瞳に写ってるのは、佐川先生。
きっと、、絶対。


どんなふうに見えてるんだろう、、。
どんな不思議な色してるの?




――――――もしも、目に見えたら、、。

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