第16話

15. 小さな記念日
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2025/11/13 22:00 更新
阿部said
阿部亮平
翔太、今日って何の日か覚えてる?
俺がキッチンから顔を出す。 翔太はソファでくるまりながら、ふわっと笑った。
渡辺翔太
もちろん。付き合って半年記念日でしょ?
阿部亮平
正解。じゃあ、記念日ディナー作るね。俺の愛入り
渡辺翔太
…あべちゃんの“愛入り”って、甘すぎるから覚悟しとく
渡辺said
テーブルには、あべちゃんが作ったオムライスとスープ。 ケチャップで描かれた『だいすき♡』の文字に、俺は顔を赤くした。
渡辺翔太
あべちゃん…これ、反則
阿部亮平
翔太が照れる顔、俺のご褒美だから
食後、俺らはソファに並んで座り、記念日プレゼントを交換した。 あべちゃんから俺へは、シルバーのペアリング。 俺からあべちゃんへは、手書きのメッセージカード。
渡辺翔太
『あべちゃんへ。半年間、隣にいてくれてありがとう。これからも、俺の隣にいてください。翔太より』
あべちゃんはカードを胸に抱きしめながら、そっと俺の手を握った。
阿部亮平
翔太、俺の未来は全部、翔太と一緒にあるって決めてる
渡辺翔太
…あべちゃん、だいすき。今日も、ありがとう
阿部亮平
俺も。翔太の“だいすき”が、俺の生きる力だから
そのまま俺らはベッドに並び、指輪をつけた手を重ねて眠りについた。 小さな記念日は、俺らにとって世界でいちばん大きな幸せだった。

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