高級ホテルのカウンターで受付をし、綺麗なお姉さんに案内され、エレベーターに乗る。
エレベーターまで高級感に溢れていて、庶民の俺からしたら気が遠くなりそうな雰囲気だが、
幸運なことに、タクシーに乗る前に会社でぴっちりとしたスーツに着替えさせられた。
俺は何が何だか分からず流れに身を任せていたが、あれはこういうことだったのかと今になって気づく。
俺鈍感すぎん?
服とメイクと髪をセットしてくれたとうじろに感謝。
景、お前……命拾いしたな……
晴が居なかったら、俺はお前の髪と服をぐちゃぐちゃにしてたぞ。
というか、晴も景も俺を褒めてくれてるけど、こいつらもイケメンなんだよな。
二人も俺と似たような感じでスーツを着て、髪もメイクもバッチリ決まっている。
いかにも、「美男子」って感じ。
爽やか系とミステリアス系の美男子。(黙っていればの話だが。)
晴は前髪をかき揚げ、景はいつも通り長い髪を後ろで結んでいる。
さっきの案内してくれたお姉さんも少し頬を赤く染めてたし、
あれは、晴か景どっちかに落ちたな。(夢主くんは言うまでもなくイケメンでございます)
道行く人たち全員晴と景のこと二度見してたし……
全く……イケメンな後輩を持つ先輩も楽ではないな……
俺が一人頷いていると、エレベーターが目的の階に着いた。
エレベーターを降りると、その階はとてもシーンとしていた。
このホテルの入り口にもシャンデリアがあったが、この階にはたくさんのシャンデリアがある。
景と同じ思考回路だったことは黙っておこう。
エレベーターから少し行った先に、男性が立っていた。
そう言って歩き始め、俺らもその男性の後をついていく。
こういう高級なところって、一回見学しに来てんじゃないの?
男性は俺らの身長の二倍はある重そうなドアを開ける。
なんて面白味のない俺の声が響く。
その瞬間、パァンと大きな音が四方八方から鳴り響いた。
と同時にクラッカーから飛び出した色とりどりのテープが飛び交った。
晴と景もいつの間に準備していたのか、クラッカーを持って笑っていた。
俺は唖然としながらも、こう言った。
俺の最大限の嬉しさと感謝を込めて。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!