第8話

episode 8
846
2022/04/11 12:28










いつか気づかれるとは
思ってた
さとみ
さとみ
………………ころん
ころん
ころん
……なに?
ころん
ころん
…………みんなでコソコソ、なんの話をしてたの?
ななもり。
ななもり。
………………えっと……
ころん
ころん
………………はぁ
ころん
ころん
もういいよ。正直、僕も限界だった
るぅと
るぅと
ころちゃん、?何言ってるの?
ころん
ころん
僕、
ころん
ころん
みんなのこと、覚えてないんだ。





































誰も何も言わなかった
いや、何も言えなかったのかもしれない





























ななもり。
ななもり。
…………え、?
ななもり。
ななもり。
なに、どゆこと?
ころん
ころん
……だから、僕も記憶喪失なんだって
莉犬
莉犬
…………え、でも、俺らのこと……
ころん
ころん
実は、目が覚めたの、夜中だったんだ
ななもり。
ななもり。
………………え、
ころん
ころん
ごめん、
回想





目が覚めたら
知らない部屋にいた
なんでこんなとこにいるの?
必死に思い出そうとしたけど
流れてくるのは
トラックの音とライトの強い光
逆に言うと
それ以外
出てこなかった
僕は誰で
ここはどこなのか
いきてるのか、死んでるのか
あやふやで
そんな時
ベッドの横の
色紙が目に入った
『ころんくんへ』
あぁ、僕はころんって言うのか
それともうひとつ
僕にはこんなに思ってくれる人達がいたのか
その色紙には
メンバーからはもちろん
STPRの方
リスナーさんの応援コメントまで
印刷されてて
それが山積みになっていた
いや、病室ってこんなに持って来るもんだっけ?
なんて思いながら
この人たちを
裏切っちゃダメだ
と、
使命感に駆られた
僕はとりあえず
近くにあった
割れたスマホに電源を入れる
まだ使えるようで
再起動はしたけど
問題なかった
急いで『ころん』と調べ
すとぷりを知った
そして
そのメンバーと色紙の名前とを
示し合わせ
少なくともメンバーを完璧に覚えるまでは
努力し続けた
看護師さんにお願いして
起きてから、初めての面会まで
どうにか言い訳をしてもらって
メンバーに「初めて」会って
実際の顔、雰囲気と比べて


















僕は、元から知ってるかのように接した























プリ小説オーディオドラマ