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第13話

🌸9
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2023/12/15 13:26



井ノ原「さて、今後の話なんだけど…」

事務所のカフェテリア、井ノ原さんは私の体調を気にかけてくださったあと、そう切り出した。

いまカフェテリアにいるのは、井ノ原さんと、私、皇輝くん、お兄ちゃんの4人だけ。

井ノ原「あなたは、どうしたいかな??仕事、このまま続けてみたい??」

『………』

正直な話をすると続けたいと思っている。けど、周りに迷惑をかけないだろうか…

『……やりたい、です。でも…周りにご迷惑をおかけするかもしれませんし……』

井ノ原「別に大丈夫だよ?そこは、みんな理解してくれると思う。それに、メンバーや俺もスタッフも、所属している他のタレントもみんな、あなたのことを全力でサポートするつもりでいる。」

『…やりたい、です…や、やらせてください!』

勢いよく頭を下げた。

井ノ原「よし、じゃあ、明日早速雑誌撮影、あと、今の状況をファンに伝えようね。」

『ありがとうございます』

今度は静かに頭を下げた。

井ノ原「まずは雑誌撮影から、慣れてきたら、体調とか様子を見てYouTube、テレビ番組、音楽番組って少しずつ復帰していこう」

『はい、よろしくお願いします』

井ノ原「よし、じゃあ、今日は明日のためにゆっくり休んでね。」

『はい、』




次の日



『ご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ありませんでした!!!!今日からまた、よろしくお願いします!』

勢いよくそう言って頭を下げる。

スタッフ「よろしくね〜!頑張ろうね!」

『はい。ありがとうございます!』

できるだけ明るく、迷惑をかけないように…
そう思いながら現場入りしたのと、初めてのことが多すぎて・・・・・・・・・・・緊張していたのだと思う。知らず知らずのうちに肩に力が入っていたみたいで…

皇輝「あなた、リラックス、リラックス、大丈夫、緊張しすぎても疲れちゃうだけだから、少し肩の力抜きな」

そう言って皇輝くんは、軽く肩をもんでくれたあとハンドマッサージをしてくれた。

少しずつ、肩の力が抜けていって、周りが見えるようになってくる。

ああ、私緊張しすぎて周り見えてなかったな…ということに気付いた瞬間だった。


楽屋はすごく賑やかで、始終話し声が途切れなかった。

スタイリスト「あなたちゃん、衣装合わせするから隣に来てもらえる??」

『わかりました!』

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