「俺さ、朔間さんに助けてもらったことがあるんだけど覚えてる?」
ん?プリン食べてて聞いてなかった←
「覚えてないっぽいね笑」
助けたってなんだ?
「俺、入学式のときさ終わってから先輩に絡まれたんだよね」
入学式のあと?先輩?
_「お前、中学の時調子乗ってたんだって?」
「俺の彼女誑かしたろ?」
「なんのことですか……!」_
あー……なんか思い出した気が……
「あれ……なんだったの……?ってかあれは山田くんじゃないよ。」
たしか髪がモサモサしててメガネだったし
「あの時俺すごいダサかったよね?笑」
ダサ"かった”……?
「結局あの時は人違いでさ……。朔間さんが助けに入ってくれてさ」
_「あの、何してるんですか?その子心当たりないって言ってるし人違いじゃないです?」_
「すごく堂々としてて俺、男なのに情けなくなってさ」
あの時から前髪伸ばしてて前良く見えてなくて
たまたまあそこに言ったら声が聞こえて……
前が見えないからどーなってるのか
分からなかったけど黙って帰ったら
変かなとか思っただけなんて言えない……←
「あれ、たまたま通り掛かったから声かけてくれたんだよね?」
あ、バレてら
「そ、ですね……。なんで恩返しとか大丈夫なんで……」
「いや、あの後朔間さん殴られそうになったじゃん?あの時避けたのとかすごいかっこよくて……」
総合格闘技やらされてたからな←
「避けた時に前髪少し浮いて顔見えた時に一目惚れしちゃってさ……」
なんだその少女漫画的展開は……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!