昼、エイトくんとてを繋ぎながら
屋台をまわる
いつもよりも心做しか楽しそうなエイトくんに
そう言いながら、屋台を指差す
わあい、とスキップをしながら屋台に向かう
お箸と夜鬼鼠破が入ったパックを
受け取って
お箸を割ろうとする
なかなか割れない
心配そうに問うエイトくんにそう返して
もう少し力を入れてみる
(ぱきっ、
およそ一分
お箸と格闘してました
頬に夜鬼鼠破を詰め込んで
もぐもぐと歯で細かくしていく
そんな私を見て、
にこにこしながらスマホを構えるエイトくん
数秒フリーズして、「じゃ、じゃあ…、」と
ベンチに座っている私の前に屈んだ
私はお箸を器用に使って
いい感じの一口サイズにまとめて
落ちないように手を添えて
エイトくんに差し出した
どうやらお箸が渡されるのを待っていたらしい
私のお箸に乗ったやきそばを食べたのは
後ほど焼かれるであろうツムルくんだった
やきそば屋さんは
ぷすぷすと全滅していた
入間くん恐るべし












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。