シュッ
スー
ボフッ
お風呂入ってメイクも落とした
普通の人ならもう寝るよね
普通の人、なら
......
シュッ
スー
サシュッ
スー
ポタポタっ
溢れるように止まらない血を見ても僕は焦ることなく落ち着いてる
むしろ一日の疲れがリセットされたように感じる
だから辞められない
ヒョン達にはバレないように細心の注意を払ってるよ
簡単に消毒してテーピングを巻く
手首だから絆創膏だとヒョン達に気づかれるからね
テーピングなら今までも巻いてたことはあったし、職業柄巻いててもおかしくは無い
目を瞑ると気を失うように意識が途切れる
リスカを始めてから毎日そう
多分貧血もあるんだと思う
でも辞めたくない
というか、リスカがなかった時どんな生活をしていたか思い出せない
もう引き戻れないところまできちゃった
自然とヒョン達の前だと今までと何も変わらないDINOになることが出来る
そのお陰で今の今まで隠せてる
気づかれてたんだ
テーピングなんて怪我以外にも怪我の予防で巻くこともある
ヒョン達は多分ただ心配で聞いてくれてる
丁度僕がリスカと出会って、やり始めたのも2週間前
そんな早くから巻いてることに気づいてて今の今まで聞かなかった
いや、聞く理由がなかった、と考えてほういい?
とりあえずまだリスカは気づかれてないはずだから隠せる、大丈夫
もう疑いを向けられてはなさそう
よかった
ヒョン達に心配かけたくない
元はと言えば僕が弱いのが悪いし、ㅎ
数日後 練習中
立っていられなくて倒れるように座り込んだ
座っても視界はぼやけたまま
急になに、これ
さっきまで普通に踊れてたじゃん...
ヒョン達の近づいてくる足音が聞こえる
クプスヒョンの手が僕の手を握ってきた
精一杯の力で握り返す
ぼやけてて何が何だかよく分からないけどミンギュヒョンが持ってきてくれた枕と毛布の上に寝かされた
僕を持ち上げる時のクプスヒョンの声はすごく優しかった
練習室の光を遮るように僕の目元に暖かい何かが被された
それがジョンハニヒョンの手だと判断するのにそう時間は掛からなかった



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!