時計の針はすでに20:30を刺している。
鈴が出て行ったのは、15時すきだというのに。
商店街も遠いわけではない。徒歩20分くらいだ。
そう言い,スマホをタップしたときである。
インターホンがなった。
玄関に行き,ドアを開けたが,そこにいたのは鈴ではなかった。
設計図に手を触れた途端だ。
突然,強い熱が伝わった。
熱,わからない。
体の力がぐんと抜けた。
倒れる。
手をつこうとしても力が入らなかった。
玄関に入り,大声で社長を呼ぶ。
しかし、返事はない。ただ,虚しく自分の声が響くだけ。
不穏に思った社員が広間に足を踏み入れる,と。
社員はあとずさった。
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!