〜You Side〜
――なんて、陽気に名乗ってみたものの。
思わず乾いた声が漏れる。
ついさっきまで、確かに私は死んだはずだった。
ちょっとした油断。
ほんの僅かな判断ミス。
六眼を持つ私らしくもないヘマをやらかして――そして、そのまま意識が途切れた。
……まあ、終わったあとに「あーすればよかった」なんて考えても意味ないんだけど。
そう割り切れるくらいには、私は自分の死をあっさり受け入れていた。
問題は。
見渡す限り、森。
右を見ても森。
左を見ても森。
前も後ろも、ひたすら自然。
空気は澄んでいて、風も心地いい。
鳥の囀りまで聞こえてくる。
……いや、だから何だって話である。
遭難系サバイバル番組なら絶景認定されそうな場所だが、突然放り込まれた側としては全然嬉しくない。
ここに来てから、たぶん十分くらい。
適当に歩き回ってみたものの、人影どころか人工物の一つすら見つからない。
恐る恐る自分の身体を確認する。
傷はない。
痛みもない。
五体満足、超健康体。
軽く呪力を巡らせてみれば、淀みなく流れる感覚があった。
指先へ集中する。
極小の“蒼”が生まれかけ、慌てて解除した。
危ない危ない。
こんな森の中で試し撃ちしたら、シャレにならない。
けれど、それで確信した。
六眼も無下限呪術も、ちゃんと残っている。
複雑な気分だった。
死んだのに能力だけ継続って、どういう仕様?
そこでふと、昔の記憶が蘇る。
呪術高専。
半ば無理やり入学したあの場所で、数少ない同級生の一人がよく漫画や小説を貸してくれていた。
借りパクしては本気で追いかけ回されて――いや、今はそこじゃない。
その中には、“異世界転生モノ”なんてジャンルもあった。
トラックに轢かれたり、
刺されたり、
事故死したりして、
気付けば見知らぬ世界へ――みたいな、あれだ。
嫌な予感がした。
現在の状況を整理する。
・私は死んだ(はず)
・でも身体は無事
・知らない森にいる
・呪力と術式は健在
・文明の気配ゼロ
導き出される答えは、一つ。
■五条
今作の夢主。
どーしよっかな~まァなんとかななるかな~。
転生してから十分の間に呪霊擬きがいたが、適当に倒した。
殺された年齢は17歳。若いね^~
□五条を殺した某メロンパンさん
天元同化阻止ゲーきちーw
六眼ぶっころころしマン。
□五条の同級生
五条家のボンボンと知った上で仲良くしてくれた友人。
あなたにガリガリ君あげたら凄い喜んでくれてた。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。