棚のものを眺めながら返す
眉間のシワがまたひとつ増えた
少しだけ罪悪感を覚える
私たちは再び棚に目線を戻す
猿川くんは私が死んだら悲しむかな
というか、死んだことを知ったら悲しいと思うかな
大瀬くんは悲しんでくれるかな
追いかけてきたら嫌だな
できるだけ長生きして欲しい
私の分まで楽しい人生を歩んで欲しい
きっと拒むし、無理だって言うだろうけど
みんないるしきっと大丈夫だよね
追いかけてくれる?なんてずるい聞き方をしてしまったな
なんて少しだけ反省する
また反発してる、と思ったら少しだけ頬が緩んだ
私は、私が先に逝ってしまっても
あの人が
大瀬くんが追いかけて来れないように
沢山沢山、思い出を置いてってやるつもりだ
大好きな彼を思い浮かべながら、商品を眺めた
読んでいただきありがとうございます!













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!