聞き慣れたような、久しぶりに聞いたような声が後ろからした
やっぱり、彰人や絵名を見ると
「話さなくてはいけない」と思っていても、
トラウマなのか、それとも
私が2人を嫌っているのか、
ただ2人が怖いのか
分からないけど体が
拒絶反応を起こして
逃げようとする。
たまに考えるだけでも
吐きそうになることもあった。
彰人はこちらへ走ってくる
私はそういえば足、早かったな………と唐突に思い返す
昔と比べてカイトや奏、司と話す時みたいな暖かさは
彰人と絵名からは感じられ無くなった気がする___
いきなり目の前が真っ暗になり、大好きなような心地良いような匂いがした
私の腕よりも太くて、背も高くて、ちょっと怖い……
彰人の体は疲れているのか、緊張しているのか、少し震えていた
司と奏は、「彰人に抱きしめられているけど、あなたは大丈夫なのか」と言いたげな顔をしながらこちらを見つめる
違う……見守っている、の方がきっと合っている
絵名は体力が無いのか息切れが彰人よりも凄い
思ってもいなかった一言に驚いた
なにこれ……あ〜
もしかして夢?
前も見たし夢かな……
そうだよね笑
こんなこと現実なわけないや
なんか……視界がぐらぐらする
なんで……?
夢だから……?
けど彰人に抱きしめられた感覚は確かにあったはず
じゃあ……なに?
夢じゃないならこれはなに?
だめだ……立っていられない
頭……ぶつけそう…………













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!