side 侑李
お兄のトイレを、いや、
本当はトイレじゃないことくらいわかってるけど、
それを追うように慧さんが
またそれを追うように雄也さんが席を外した。
お兄に何かあったんだ…。
そう思うと1人でいることが急に怖くなって
僕も…と席を立とうとした時、雄也さんが戻ってきた。
さっきまで荒波みたいな不安でいっぱいだったのに
雄也さんがいるだけで す…っと凪に変わってゆく。
お兄じゃないと駄目、お兄以外は怖い、、
昨日まではそう思っていたはずなのに
こんなに安心している自分に驚いた。
つかれてる…そうだよね…
僕が昨日…お兄のこと起こしちゃったから…、?
お兄たくさん準備もしてくれて
疲れてたのに…僕が…
雄也さんはそんなことを考えている僕に
気づいてくれたみたいで
変なこと考えてないで飯食え、冷めるぞー、と
卵焼きを僕の口元まで持ってきた。
むに、とくちびるに押しあてられて
そのまま口に放られた。
あまい。
やわらかい。
あったかい。
あったかいご飯を食べるのも
おしゃべりしながら食べるのも
いつぶりだろう。
そう言ってにかっと笑う雄也さんは
昨日は夜の海みたいだと思っていたのに
これじゃ、夏のおひさまだ。
優しくてまっすぐで、なんていうか子供みたいな。
お兄は僕の太陽で、ヒカリ。
絶対に変わらない、大好きでおおきなヒカリ。
そのヒカリを追ってきた場所には
こんなにやさしいひだまりと静寂の夜がある。
慧さんと雄也さんも、僕の光になってくれる人なんだ。
外の世界にも、僕を助けてくれる人がいるんだ。
あったかい場所があるんだ。
お兄とおなじ、綺麗なヒカリだ______________
なんだか急にそう思えて、心がぱっと上を向いた。
行くでしょ?と顔を覗き込まれて
なんだかわくわくしてしまって
行く!と自然と笑顔が溢れた。
そんな僕を見てまた雄也さんは笑ってくれる。
暖かい光を知ることが
世界をこんなに明るくしてくれるなんて。
お兄が連れ出してくれたこの世界が
どんどん煌めいていく。
おっひさしぶりです😭😭😭😭😭😭😭
お久しぶりすぎるのにお気に入り登録が増えてるなんでだありがとうございます😭😭😭😭😭😭😭











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!