渡辺side
大粒の雨が降り注ぐ薄暗い夜だった
ここ最近と同じように、突然背後から声をかけられた
メンバーかと思ったけどやっぱり声が違う
「しょうた」
ダメだ振り返ったら聞こえてることを相手に知らせてしまう
でも、カーブミラー越しに後ろを見たけど誰もいない
「ここだよ」
やっぱり聞こえる
でも辺りには人すらいなくなっていく
こんな仕事をしてるから
最近多いファンによるストーカー行為
これを真っ先に頭に浮かべた
男の俺でもさすがに怖くなる
だからまだ家まで遠いけど濡れること覚悟で全力で走った
「逃げても無駄だよ」
俺は走り続けているから荒い息をするので精一杯
なのにどこかからか聞こえる声は落ち着いていてはっきりしていた
俺は本能的に家に帰るのはまずいと思いあてもなく走った
知らない道に着いてもがむしゃらに道だと思う所をはしる
「なんで走るの」
「そんなに逃げなくてもいいじゃん」
「危ない!」
俺は走り始めてから初めて足を止めた
それは
堪えてた涙が溢れたためはっきりとは見えなかったけど
ものすごく眩しいライトと大きな物陰だった

久々にあげたのにランキングのれて嬉しいです!
ありがとうございます!












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。