『 …ん 』
どこだ…ここは。
白い天井…あ、ふわふわ…ベッド…?
r.「 起きたのか? 」
『 れ…降谷くん…? 』
そういえば私、
暴走したトラックを追いかけてる途中で…
『 …トラックは 』
r.「 安心しろ、トラックなら止まったから 」
良かった…
r.「 驚いたよ、景からあなたの下の名前が倒れたって電話が
きてな。 」
景が連絡してくれたんだ…
トラック止めてくれたのもきっと班長と景だよね。
迷惑、かけちゃったな。
k.「 あっ、あなたの下の名前ちゃん起きてる! 」
j.「 うるせぇぞ、萩 」
w.「 お、起きたか。大丈夫か? 」
h.「 あなたの下の名前ちゃん…!良かった… 」
『 皆… 』
どうしてここに?それにこんなに怪我して…
k.「 どうしたの〜?
そんなに俺達の顔じっと見ちゃって 」
『 どうしたの、その怪我 』
j.「 お前が見つけた暴走トラックを止める時に
出来た傷だ。
ちゃんと止めてやったから安心しろよ 」
『 え…もしかして五人で止めたの…? 』
五人で、協力して、
そう聞くと五人は なんでそんなこと聞くんだ と聞く。
まるで当たり前だというように。
なにそれ、なんだか凄く
『 …良いなぁ… 』
「「「「「 ! 」」」」」
羨ましい。
そんな私に景が近づく。
笑顔が多い景には珍しい、真面目な顔をしていた。
h.「 あなたの下の名前ちゃん、 」
『 ごめん、急に。今のは、忘れて 』
景が手になにかを握らせる。
『 …これは、飴…? 』
h.「 あなたの下の名前ちゃん、頼って良いんだよ 」
h.「 俺ら五人、あなたの下の名前ちゃんに呼ばれたら
絶対に助けに行くから 」
顔をあげると、いつもの優しい顔をした景。
h.「 もっと甘えても良いんだよ。受け止めるから 」
『 …! 』
少しずつ、押し殺していたはずの思いが溶け出す。
r.「 景の言う通りだ 」
w.「 あなたの名字はなんでも一人でこなそうとするからな 」
k.「 あなたの下の名前ちゃんの頼みならなんでも聞くよ〜 」
j.「 難しいこと考えずに頼りゃ良いんだよ、
なんとかしてやっから 」
h.「 ね? 」
『 …っ 』
こんなの、私がいて良い場所じゃない。
こんな風に接してもらえるような人間じゃない。
そう何度も思った。
でも目の前のこの人は、この人達は、
それを平然と飛び越えてくる。
本当にずるい。
j.「 景の旦那は特に過保護だからな 」
w.「 今日だって倒れたあなたの名字を受け止めたのは
諸伏だからな… 」
『 …! 』
意識が飛ぶ前に感じた温もり、
あれは景だったんだね。
『 …ありがとう 』
h.「 どういたしまして。 」
その後も少しお話をして、
最後に女子寮まで送ってもらった。
女子寮までの道のりは、
皆は先生に怒られるのが怖いのか
なんだかそわそわしていた。
去り際も何度も「なにかあったら言って」と
鍵を刺された。
…もしかしてだけど、私子供扱いされてる?











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。