どうやらただの気まぐれらしい…?
別に、屋上で食べられるならどうでも良いし
横で美味しそうにお弁当を食べる片割れさんは見た事のあるような…
いや、気の所為だろう
そう考えて、せっせとお弁当の中のおかずを口に運ぶ
急に名前を呼ばれ、返事が変になってしまった
そうニコリと笑う片割れさんにドキッとしてしまったのは、顔立ちのせいだろう
そう元気に名前を言う宮さんは続けて口を開いた
宮さんなんて馴れ馴れしかったかな…とあわあわしていると、驚きの言葉をかけてくれた
そういうと微妙そうな顔をする侑さん
ええやっぱ宮さんの方が良かったかな…
そう、満面の笑みを浮かべて手を差し出してくれる侑さんに引き込まれそうになってしまった
…理由、聞かないんだ
「そうや」…?
まぁいいか
お弁当をささっと片付けてその場を立つ
食欲無いしな…
そのまま屋上から周りを見渡す
「何やっとるん?」とも言わんばかりの顔を向けてくる
少しカッコつけたと思われただろうか
気づくと侑さんが横に来ていて、こちらを見つめて来る
はぁ…久しぶりに人と普通の話をした気がする
チャイムが鳴った
…授業サボるか…
もっと話したかったな…
見て頂きありがとうございます!
(続く)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。