第2話

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2024/06/10 11:37
どうやらただの気まぐれらしい…?
別に、屋上で食べられるならどうでも良いし
横で美味しそうにお弁当を食べる片割れさんは見た事のあるような…


いや、気の所為だろう


そう考えて、せっせとお弁当の中のおかずを口に運ぶ
あ、なぁ
あなた
はひっ!
急に名前を呼ばれ、返事が変になってしまった
名前なんて言うん?
あなた
あ、えと、小泉あなたと…申します
へ〜、ええ名前やな
そうニコリと笑う片割れさんにドキッとしてしまったのは、顔立ちのせいだろう
あなた
えと、金髪さんは…?
そんな風に思っとったん?!
宮侑や!
そう元気に名前を言う宮さんは続けて口を開いた
そういや何年生なん?
あなた
ああ…2年です
あなた
宮さんは?
侑でええよ、俺も2年やしタメにしようや
宮さんなんて馴れ馴れしかったかな…とあわあわしていると、驚きの言葉をかけてくれた
あなた
え…でも私なんかが
そういうの気にせんし、大丈夫やで
あなた
…じゃあ侑さん…よろしく…?
そういうと微妙そうな顔をする侑さん
ええやっぱ宮さんの方が良かったかな…
…まぁええわ
よろしくな、あなた
そう、満面の笑みを浮かべて手を差し出してくれる侑さんに引き込まれそうになってしまった
あなたって、毎日ここ来とるん?
あなた
ああ…まぁ…
あなた
教室やとちょい居心地悪いから
ほーん
…理由、聞かないんだ
あなた
そういや、侑さんはなんで屋上来たん?
あ、あー、えと、…そうや!
サムとゲームしとって、罰ゲームやねん
「そうや」…?


まぁいいか
あなた
サムさんって…?
ああ、俺の片割れや
あなた
そうなんや
お弁当をささっと片付けてその場を立つ
わっ、おま、食うのはやっ!
あなた
あぁ、あんま食べてへんねん
食欲無いしな…
そのまま屋上から周りを見渡す
「何やっとるん?」とも言わんばかりの顔を向けてくる
あなた
こうやって風に当たりながら色んなもん見てると悩みとか全部忘れられんねん
少しカッコつけたと思われただろうか
気づくと侑さんが横に来ていて、こちらを見つめて来る
あなた
なんよ…
いやぁ?なんでもないで
あなた
絶対変な事考えとるやろ
考えとらんわ!
あなた
ははっ…








はぁ…久しぶりに人と普通の話をした気がする





チャイムが鳴った
うぉっやばいわ、次移動教室やねん!
あなた
あ、そなんや
明日の昼休みもここ集合な!
あなた
え、あ、?おん
…授業サボるか…
もっと話したかったな…






なんやツム、偉い上機嫌やな
なんか気持ち悪い
お前らには関係ないやろ!
そんで失礼やぞ!











見て頂きありがとうございます!


(続く)

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