第44話

玄弥との出会い
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2026/05/06 03:00 更新







怪我もだいぶ治り、日常生活は不自由なく行えるようになったあなたは



蝶屋敷の曲がり角で見覚えのある黒髪で刈り上げているの少年とぶつかった



『わっ、ごめんなさいっ!』



「い、いや……大丈夫っす」



顔を上げた瞬間、あなたは息をのんだ



目元、眉、表情____どこか実弥さんに似ている



もしかして、



『……玄弥、くん?』



昔聞いた弟さんの記憶を頼りにそう呼ぶと



既に歩き始めてた玄弥が驚いた顔で振り返った



「えっ……!? なんで、俺の名前……」



『やっぱり!実弥さんに顔がそっくりなので…!』



にこっと笑うあなたに、戸惑いを隠せない



「…兄貴のこと、知ってんのか?」



『はい!

1度実弥さんと玄弥くんのことを話したので』



「……兄貴が……俺の話を……?」



玄弥の肩が小さく震えた



その表情は、よろこびとも悲しみともつかない



『はい。玄弥って弟がいるってすごい優しい顔で話してましたよ』



「え?兄貴がそんなこと.....?

俺のこと嫌ってると思ってた、」



あなたは驚きながら首を振った



「そんなこと絶対ないと思いますよ。

実弥さんがすごく優しそうな顔をするから、弟さんのこと大好きなんだなぁって思ってました。」



その言葉に玄弥の瞳が大きく揺れた



涙が堪えきれずに零れ落ちる



思わず両手で顔を覆いながら、嗚咽を漏らした



「……兄貴……俺のせいで、全然笑わなくなっちまったかと、」



二人の関係にどんな深い理由があるのか分からない



私が無闇矢鱈に助言していいものではないと思った



『実弥さんは頻繁にでは無いですけど、ちゃんと笑いますし、

…玄弥くんは、よく頑張ってると思います』



そう言って、背伸びをし頭を撫でた



他人の私に出来るのはこれだけだ



「あ、いや、

……す、すいませんでしたぁっ!!」



玄弥くんはしばらく大人しく撫でられた後



顔が一気に赤くなり、走り去っていった



あなたはぽかんと立ち尽くしたまま、そっと笑った



『やっぱり似てるな。』







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