第40話

30.終末
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2026/01/25 10:00 更新
何とも言えぬ雰囲気の中、
痛い程耳に付く経からどうしても逃れたくて

畳の匂いと端から聞こえる足音を
必死に意識しようと試みる。
本当にあっという間だった。
北斗の死を受け入れられないまま葬儀が始まって、
紳士服屋に走って。
まだ持ってなかったんだ。喪服。

高校生の頃着てた制服とさほど変わらないのに
やけにきつく息苦しく感じる。

ひいばあちゃんの法事でしか知らない
お焼香に読経。

木魚を打つ音も変に響いて
吐き気を誘発するような気がしている。
樹「…北斗………。なぁ…お前、マジで死んじゃったわけ?笑…冗談じゃねぇの…嘘じゃん笑…ね。」

目の前で綺麗な花と箱に詰められた北斗は、
前よりも頬がこけて顔色も悪いし、
触れたら無機物みたいに冷たい。

本当に死んだ人みたい。

未だ俺は信じてない。
信じられない。

だって北斗がいなきゃ俺は生きて行けないから。
北斗が死んだって受け入れたら狂いそうだから。

まだ、綺麗に縁取られた口に息を吹き込めば
いつもみたいに起きるんじゃないか。
そんな風にさえ思える。

そしてそのままキスをして。
それからすぐにでも此処を出てドライブに行こうよ。

だから、ほら起きて。
いつもは北斗が俺を起こしてくれたじゃない。ね?
火葬場の前で、北斗の親族ら数名と
火葬が終わるのを待っていた。
手を合わせて、北斗を想って。

棺を閉じる前、最後に北斗と顔を合わせて、
初デートで行った遊園地のチケットを棺に入れた。
「まだ取ってあったの?」
なんて言ってくれないかなって。

思い出として持っていた方が
よかったのかもしれない。

けど……

分からない。

供養みたいな思いもあるかもしれない。
燃やせば北斗が覚えていてくれる
とでも思ったかもしれない。

それに、もしかしたら忘れたいのかもしれない。
ずっと辛いだけなら。

そんなまとまりもしない事を
ぐるぐると頭に巡らせながら拾い上げた骨は
今、壺に込められて同棲してる。

その隣には線香の香りが染み付いた木枠の中で
精一杯の笑顔を見せる北斗。

もう、目は合わないけれど
おはようからおやすみまで、ずっと一緒だよ。
これから先も毎日、一生ね。
ここで完結ということで、!

これで物語が締まっているのか分かりませんが、
初の長編(?)小説、無事に完走いたしました!

ここまでで
思っていたよりも多くの方にお読みいただいて
驚きと同時にとても嬉しく感じております!

そして、これからはアフターストーリー的な話を
書いていこうと考えております。
完全に不定期にはなりますが…更新されたら目を通していただけると嬉しいです✨

なのですが…あの、これからフォロワー様限定の公開にさせていただこうかな~…と考えています。

本当に勝手で申し訳ありませんが、
フォローして損がないような作品を目指してまいりますのでお願いします🙇

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