第55話

五十五話
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2024/09/23 21:00 更新
鋳琉麻side
俺はリビングから出てきて、扉をすり抜けて、蘭の部屋に入る
濔湖先生は、蘭を寝かしつけたって言ってたけど、実際はまだ寝てない
りうらって子はぐっすりだけどな
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
鋳琉麻…
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
ナデナデ
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
ん……
緋乃 莉兎羅
緋乃 莉兎羅
(*´﹃`*)スヤァ…
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
気持ちよさそうに寝てんな
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
うん…
………鋳琉麻、見て…
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
ん?
………あ…
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
手、握ってくれてるの…
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
安心させてくれてんのかもな
それか、蘭と手を繋ぐと安心するのかもしれないな
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
………私なんかで、安心するなんて…
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
お前も俺といると安心するだろ?
それと同じだよ ナデナデ
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
んぅ……
りうらは、蘭の手をしっかり握っていた
片手でぬいぐるみを抱きしめて、もう片方の手で蘭の手をぎゅっと握ってる
こうやって見ると、ちょっとほっこりするな…w
それにしても………蘭の顔、疲れてるな………
遊び疲れたとかの物理的な方じゃない
メンタルのほうが疲れてるんだ
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
蘭、こっち向いて
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
………?
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
チュッ…(おでこ)
ちゃんと休まないとダメだぞ?
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
………!///
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
うん…
………鋳琉麻………
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
ん?
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
鋳琉麻って………オバケのまま………?
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
私………鋳琉麻にぎゅーしてほしい……
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
………そうだな…
ごめんな、蘭…
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
んん……フルフル…
待ってて、くれるんでしょ…?
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
あぁ、もちろん
そのためにお前に視えるようにしてもらったんだからな
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
………
蘭が、少し幼児退行してる
気を張りすぎなんだよ…
ホント、どこまでも手のかかる奴だな
でも、めんどくさいなんて思わない
ようやく、蘭は自由に動き回れるようになったんだ
だけど………心の支えが一つなくなったから、その分不安が大きいのかもしれない
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
ほら、目を閉じて
ゆっくり休め
桃乃 蘭♀️
桃乃 蘭♀️
ん……
おやすみ…
紫月 鋳琉麻
紫月 鋳琉麻
ナデナデ
おやすみ、蘭




湊禿side
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『ごめんね、こんな遅くに…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
ううん、大丈夫
………不安になっちゃった…?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『うん…』
夜遅く、魅孤采ちゃんから電話がかかってきた
どうやら不安になってしまったらしい
しばらく、俺は魅孤采ちゃんと話をしていた
夜中っていうこともあり、魅孤采ちゃんの声は少し小さめだった
それでも、不安を紛らわせようと、頑張って話していた






璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
そっかそっか…
魅孤采ちゃん、他に話したいことはあるかな?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『………………あの、ね……』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
うん
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『私の過去を………聞いて、ほしい…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
魅孤采ちゃんの…
そういえば、魅孤采ちゃん過去なんて一つも知らない
ちょうどいい機会だし、聞いてみよう
もしかしたら、魅孤采ちゃんが遠慮がちな理由がわかるかもしれないし
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
うん、聞くよ
話せる範囲でいいから、教えてくれないかな…?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『うん……
 まず、単刀直入に言うとね…』
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『私………兄さんの妹じゃないの…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
兄さん………
夷鋒さんの妹じゃないってコト…?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『うん……
 私は、兄さんの母親の後輩の娘なの…』
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『両親ははふたりとも、私を
 受け入れてくれなかったの…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
………
そういうコトか…
どうりで髪色が違うと思ったら…
どうやら両親ともに、魅孤采ちゃんが気に食わなかったらしい…
何かしら事情があったのか…
それとも、単純に気に入らなかったのか…
出来るなら、二つ目の憶測じゃないといいな…
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
ご両親は、なんで魅孤采ちゃんのことが気に食わなかったの…?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『………邪魔だったの』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
………………へ?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『二人は、女を望んでなかった
 だから、私が気に食わなかったの』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
・ ・ ・(*˙꒫˙* )
まさかの、俺の憶測を二つとも合体させたような答えが返ってきたんですケド…
そう来るとは思わなかったな…
女を望んでないという事情から、女である魅孤采ちゃんが気に食わなかった…
こんなにも綺麗に憶測が合体することなんてあるものなのだろうか…
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『それでね…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
ぁ……うん
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『毎日毎日………『奴隷』って…
 朝から夜遅く………酷いときは日を
 またぐ時間まで、働かされたの…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
日をまたぐまで…
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『うん…
 「お前は『奴隷』なんだから」って
 まるで呪いみたいに言われて…』
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『兄さんが心配してくれたけど…
 両親の相手で、当時の私は限界で
 兄さんに……冷たくしちゃってて…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
………………
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『今は、もう縁を切ってるの…
 でも……たまに、夢に出てくるの…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
過去の記憶が…?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『うん……
 でもね……苦しくはないの…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
え?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『完全に呪縛から放たれたわけじゃない
 でも……湊禿くんや兄さん達が
 そばにいてくれるから…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
………
きっと、当時の魅孤采ちゃんには、心の支えがなかったんだろうな…
両親の相手で手一杯で、他に目を向けられなくて
だから、完全に解放されたわけじゃないけれど、誰か一人でも自分のそばにいるだけで、苦しくないと感じられるんだ
魅孤采ちゃんはずっと、壊れかけの自分の心を支え、修復してくれる人が欲しかったんだ
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『だから……私は………ッ』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
わかった…
もう、何も言わなくていいよ…
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『グスッ…
 ごめん……ウザいよね…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
違うよ…
そんなコト思ってない
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
魅孤采ちゃんはずっと、自分の心を修復してくれる人が欲しかったんだよね…?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『ぇ……』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
声を聞いててわかる
魅孤采ちゃんの心は、もうボロボロになっちゃってるんだって…
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『………私、の……』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
うん……
本当は、もっと前からボロボロになっちゃってたのかもしれないけどさ…
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
でね、わかったの…
魅孤采ちゃんの心を修復出来る『魔法の言葉』が
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『………?』
コレはきっと、魅孤采ちゃんにとって、一番欲しかったであろう言葉
今の話を聞いて、この言葉が魅孤采ちゃんに一番ふさわしいと思った


























璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
魅孤采ちゃん…
「君は『奴隷』じゃない」
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
ちゃんとこの世を生きてる
「ひとりの『人間』なんだよ」









黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『………………』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
………
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『ッ………
 うぅ……ッ』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
………!
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『すち、く……』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
ん?
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『あいたい……ッ
 ぎゅー、したい…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
………………
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
ごめん、もう面会時間過ぎちゃってるからさ…
明日、絶対に行くから
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『グスッ…
 う、ん……』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
ん、いい子だね
じゃあ、おやすみ
黄来鈴 魅孤采♀️
黄来鈴 魅孤采♀️
『おや、すみ…
 ごめんね……こんな時間に…』
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
大丈夫だよ
また明日ね  ピッ
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
ふぅ……
やっぱりあの言葉は、正解だった
魅孤采ちゃんは『奴隷』ではなく『人間』として、自分を見て欲しかったと思うんだ
だから俺は、魅孤采ちゃんは『人間』だと〝断言した〟
自分を『人間』として見てもらえて、きっと嬉しかったのかな…
さて、明日に備えてもう寝るかな
明日は魅孤采ちゃん、一日中離してくれなさそうw
まぁ別にいいけどね
どうせ仕事は休みだし
璃梨寿 湊禿
璃梨寿 湊禿
よし、寝ますかね


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