「あー…結局皆集まっちゃったな」
ついこの間この家にメンバーが集合した時のように、皆リビングの思い思いの場所で座ったり立っている
前と違うのは、ここにラウールがいることとあなたがいまだに寝ていることだろうか
岩「いや、来るでしょ。佐久間のLINEが本当いつも良くない」
ラ「めめここにいていいの?現場にいる時間じゃん」
「まじであと10分くらいしかここいれない。…だからふっかさん、早速説明よろしく」
それまで見ていた彼女の寝顔から視線を上げると、難しい顔をしたふっかさんが天井を見ていた
深「んー…時間もないし手短に話すわ。あなたちゃんが俺の血を飲んだ。包丁で手をざっくり切っちゃって、結構出血しちゃったんだけど…その瞬間から様子がおかしくなって、気付いたら血やら怪我のところやらを舐め尽くされてた」
阿「…ん?怪我を治すためにってことだよね?」
深「結果的に怪我は治ったんだけど…何て言うか、こちらの声も届かないくらい無我夢中で血を飲んでたんだよ。それはもう美味しそうに、さ」
血を飲んだ?
血って飲んでも大丈夫だっけ?
恐らく皆もそう思っているのか、不思議そうな顔をして考え込んでいた
宮「…それで、血を飲んだ後に寝ちゃったの?」
深「あー…うん、ちょっとした事故で倒れた時にやっと口が離れて。その後すぐ確認したらもう寝てたんだよね」
渡「本当に血なんて飲んだのか?舐めただけじゃなくて」
「…顔色が良くなってるから、本当に飲んだんじゃない?ほら」
貧血持ちの彼女はいつも青白い顔をしていたけど、今はピンクの頬を携えてすやすやと眠っている
こんなに血色の良い顔は見たことないかも
「貧血持ちだから、いつも顔色悪かったし」
向「ほんまや!確かめめが最初見つけたときも貧血で倒れとったらしいしな」
ラ「あの、さ…俺は見たことないからあれなんだけど、話し聞いてる限り怪我治したり血飲んだり…普通の人間ではないように感じるんだけど。危なくないの?ふっかさん血飲まれちゃったんでしょ?このまま一緒にいたら皆血飲み尽くされて死んじゃうかもよ?」
ラウールの言葉にリビングに静寂が訪れた












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。