第6話

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2026/09/15 05:00 更新
数日後。

仕事終わりの楽屋。

いつもなら、誰かがふざけている時間。

けれど今日は、あなたが一人で窓の外を眺めていた。
深澤
何見てんの?
突然声をかけられて、あなたが振り返る。
(なまえ)
あなた
ん?夜景
深澤
見える?
(なまえ)
あなた
ちょっとだけ
深澤が隣に並ぶ。

しばらく二人で外を見る。
深澤
最近さ……
(なまえ)
あなた
うん?
深澤
楽しそうだよね
あなたは少し驚いた顔をした。
(なまえ)
あなた
そう?
深澤
うん。前より
(なまえ)
あなた
いいことじゃん
深澤
まあね
深澤は笑った。

けれど、すぐに真面目な顔になる。
深澤
でもさ
(なまえ)
あなた
ん?
深澤
無理してない?
あなたの表情が、一瞬だけ止まった。
(なまえ)
あなた
してないよ
深澤
そっか
それ以上は聞かなかった。

ただ、あなたの頭を軽く撫でる。
深澤
ならいいけど
深澤が離れていく。

あなたはその背中を見つめた。
(なまえ)
あなた
……ずるいな
小さな声だった。
その日の帰り。

あなたが廊下を歩いていると、後ろから岩本に呼び止められた。
岩本
ちょっといい?
(なまえ)
あなた
うん
岩本は少し迷ってから口を開く。
岩本
卒業のことなんだけど
あなたは黙って岩本を見る。
岩本
俺たちに言えない理由なの?
(なまえ)
あなた
……うん
岩本
言ったら、俺たちが止めると思う?
あなたは答えなかった。

長い沈黙のあと。
(なまえ)
あなた
…たぶん
岩本は何も言わなかった。
(なまえ)
あなた
だから…、言えない
岩本
そっか
岩本はそれだけ言って、少し笑った。
岩本
じゃあ、言わなくていい
あなたが顔を上げる。
岩本
でも、一つだけ約束して
(なまえ)
あなた
なに?
岩本
一人で全部抱えないこと
あなたは何も答えられなかった。

ただ、静かに頷いた。
(なまえ)
あなた
……わかった
岩本が去っていく。

あなたはその場に一人残った。

そして、誰にも見られないようにスマホを取り出す。

画面には、以前と同じメッセージ。

『準備は進んでいます』

その下に、新しい通知が届いていた。

『変更するなら、今週中です』

あなたはその文章を何度も読み返した。

指が震える。

でも、返信はしなかった。

スマホを胸元に抱える。
(なまえ)
あなた
……変えない
誰に言うでもなく、そう呟いた。
その頃。

楽屋では、阿部、目黒、深澤の三人が残っていた。
目黒
……やっぱり何かあるよね
深澤
うん
阿部
でも、本人が言わないなら無理に聞くのも違うと思う
目黒
わかってる
目黒は少し俯いた。
目黒
でも…
深澤
ん?
目黒
なんか、あいつがいなくなる準備をしてるみたいで
誰も答えなかった。

その言葉だけが、静かな楽屋に残った。
そして翌日。

スタッフから、メンバー全員に一枚の紙が渡された。

そこには、

『今後の活動について、近日中に大切なお知らせがあります』

とだけ書かれていた。

9人は顔を見合わせた。

そして、その中にいるだけが――

何も驚かなかった。

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