イルミは、マンションの自分の部屋にヒソカを招き入れると仕事の話を始めた。
ヒソカ「で…、僕は何を手伝えばいいんだい?」
イルミ「オレがターゲットを仕留めてる間、建物内にいる他の奴らの相手をしてほしい。」
ヒソカ「どうせなら、強い奴の相手でもいいよ♠︎」
イルミ「そう言うと思ったんだけど、これは他にも目的があって…」
早速椅子に座り話を始める2人にあなたは、紅茶を淹れ目の前にそっと置くと、ヒソカに「ありがとう♡」と笑顔でお礼を述べられた。
『い…いえ。』
まだヒソカに警戒しているあなたは、イルミの隣りにぺったりとくっついて椅子に座った。
イルミ「……。」
そんなあなたを少しじっと見て小動物みたいだなと思いながらもイルミは、仕事について話を続けた。
イルミ「あなたの経験値を上げることも兼ねて、そいつらを基本あなたに任せる。ヒソカはその補助をしてほしい。」
ヒソカと共に行動することを聞いて『えっ…』と顔を青ざめていると、ヒソカは「それは、楽しそうな仕事だね」と機嫌良く引き受けた。
イルミ「仕事は明後日になるから、よろしく。」
そう言うとイルミは立ち上がり玄関の方へと向かうため、あなたは『どこ行くの?』と聞くと、「これから仕事だよ。明日の夜まで帰って来れないから」と言った。
『今夜も帰れないって言ってたのに、帰って来たからか仕事が終わったのかと…』
イルミ「家に居ない事なんてよくあるのに、なんで?」
『いや…なんというか。今からイルミ居なくなるけど、まさか…私…ヒソカと2人きり?』
あなたにそう言われ、イルミは何か思い出したかのように「ああ。」と言った。
イルミ「しばらく、オレの仕事が忙しくなって帰らないこと増えるから、そのためにヒソカはあなたの護衛役。」
“護衛”と聞いてあなたは、『なんで?私…誰かに狙われてるの?』とイルミに聞いた。
イルミ「あなたが街で起きた乱闘騒ぎで、治癒能力放ったでしょ。俺以外にも見てた奴らがいるらしくて、珍しい能力だから狙われてる。」
まさか、あの一件でそんな事になっているとは思っていなかったという表情をするあなたに、イルミは「気づいてなかったんだ」と表情は変わらないが呆れていた。
一通り説明を終えるとイルミは、「じゃあもう行くから」と玄関へと行ったが、あなたはその後ろを追いかけ、イルミがドアを開けようとしたところを後ろから『イルミー!行かないで!』と涙目で抱きついた。
『誰かに狙われてるのは分かった。けど、今私はヒソカに狙われてるよ』
抱きしめる腕に力を込めるあなたをイルミはじっと見つめ、「これはこれで…悪い気分ではないね。」と何やら呟いた。
『何でもいうこと聞くから…。イルミ、行かないでー』
ここまで駄々を捏ねるあなたを見たことのないイルミだが、「うーん、そうだね。最近、オレも何かと我慢してたから、それを発散するのには都合が良いけど…」と何か考えていた。
『(え…イルミ。何か不満でも溜まってたの…。)』
我慢と聞いてあなたはイルミに申し訳ない気持ちでいた。
すると、“チュ…”っと軽くリップ音を立てながら、あなたの唇横のギリギリを狙ってイルミはソフトにキスをした。
『………え。』
キスされたところを手で押さえて、何故こんなことになったのか状況が理解できず思考が停止していた。
イルミ「あなたが何でもいうこと聞くって言ったからキスしたけど、仕事には行かなくちゃいけないからこれで我慢するよ」
思考停止しているあなたに、イルミは「じゃあ、行ってくるね」と言うとあなたの頭を軽く撫で部屋を出て行った。
『(い…イルミに…き…キスされた。)』
イルミは、何故自分にキスをしたのか理解できないが、こんなことは初めての経験ということもあり顔が熱くなるあなた。
一度、落ち着くためにリビングへ戻ると、居たはずのヒソカが居なくなっていた。
『(何処行ったんだろう…)』
リビングを見渡すが姿が見えず、とりあえず先に着くと、淹れた紅茶を飲み気持ちを落ち着かせた。
『ふぅ…。(さっき起きたことは…なんでも無かったことにしよう。それが一番いい…)』
気持ちと身体が落ち着いてきたあなたは、飲み終えた全員分のカップを片付け、キッチンで洗い物を始めた。
『よし。…シャワーでも浴びようかな。』
片付けを終えたところで、シャワーを浴びるため脱衣所のドアを開けると。
ヒソカ「やぁ、今から入るなら。もう一回浴びようかな♡」
『…なッ!』
脱衣所では、シャワーを浴び終えたヒソカが濡れた頭をタオルで拭いていた。
そのため、大事な部分は隠されておらず、あなたはしっかりとヒソカの下部を見てしまった。
『ご…ごめんなさい!!』
あなたは慌ててドアを閉めると、リビングへと戻り椅子に座った。
『(これから、ヒソカはこの部屋に泊まるなら…そこまで考えないと…)』
ヒソカの姿が見えないからといって、何も考えずに脱衣所のドアを開けてしまったことに反省をするあなた。
すると、体を拭き終えたヒソカが「早く一緒に浴びないの?」と、腰にタオルを巻いた状態であなたの前に現れた。
『早く服着て!』
ヒソカ「着替えの入った僕の荷物。手違いで明日到着らしいから、着替えがないんだよ♠︎」
笑みを浮かべながらヒソカは、あなたの座る隣の椅子に座った。
ヒソカ「このまま湯冷めして体が冷えたら、あなたちゃんが僕を温めてくれるかい?」
何か企んでいるとしか思えないその発言にあなたは、慌てて寝室へ行きタオルケットを取り出すと、ヒソカの肩に掛けた。
『着替えが無いのは仕方ないから、とりあえず今夜はこれで我慢して。』
そう言うと浴室へと向かい、ヒソカの覗きなども一切なく、いつも通りシャワーを浴び着替えまで終えることができた。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。